スタンド『ゴールドエクスペリエンス』の元ネタはプリンスのアルバム【JOJO5部】

本記事はプロモーションを含みます。


どうもSimackyです。

本日はジョジョの奇妙な冒険第5部において、荒木先生が大好きなプリンスとJOJOの関係性を語っていきますよ~。

荒木先生の音楽好きとファンへの影響

ご存じの方も多いと思いますが、荒木先生は大の音楽好きです。

これまでにもキャラやスタンドの名前に好きなアーティスト名をつけるということをやっていました。

JOJOのセンスの虜(とりこ)になってしまうと

「あの荒木先生のセンスに影響を与えているアーティストならやっぱ聴いとかなきゃな」

という思考回路に自然となっちゃうんですよね。

そんなわけで私のようなジョジョラーは、JOJOで知ったアーティストをCDショップで探したり、荒木先生がコミック見開きで紹介しているアーティストを聞いたりしながら、洋楽ロックの世界にのめり込んでいったんですね。

なので、私にとってJOJOとロックは切っても切り離せません。

だから私のJOJOブログは『胡散臭いくらい強引に』ロックを比喩表現に使ってます(例え話でブラック・サバスが突如出てきたり)。

先生のオススメする音楽は本当にいい音楽が多く、そのことを知らないもっと多くのJOJOファンたちに広げたいという暑苦しい想いが暴走して始まったのがこのJOJOブログです。

ちなみに日本人ロックアーティストにアンケートをとったところ、メジャーデビューしたアーティストの95.6%

「ジョジョを読んでなかったらロックを始めていない」

と答えています(勝手にデータ作んな)。

すさまじい!皆、荒木先生に人生変えられているんですね~(嘘)。

私の経験上、荒木先生おすすめを辿っていくと…

期待以上の作品

に出会えます。

『本物は本物を知る』

というわけです。

まあ、当たりが多いです。

その辺の音楽雑誌のおすすめよりはハズレないですよ、ホントの話。

それに先生は色々な音楽をボーダーレス(垣根なし)になんでも聴かれるので、追っかけて聴いていくと、自然と

『自分ではまず聴かなかったであろう音楽ジャンル』

までをも聞くことになります。

ロック、ポップ、R&B、ヒップホップ、ファンク、ブルース、カントリー、ジャズ、、、となんでもござれです。

ロック畑の私がヒップホップとかソウルとか聞くようになったのは荒木先生のおかげ。

そんな非常に耳の肥えたあの荒木先生が

一番好きなアーティストは?

と聴かれたら即答で答えるほど、ダントツで好きなアーティストが

プリンスです。

『ダーティ・マインド』

この人こそ、私にとっては『自分ではまず聴かなかったであろう音楽ジャンル』そのものですね。

荒木先生がどんだけプリンス好きかというと、オリジナルアルバム40枚くらいあるのに全部持っていること(笑)。

さらにJOJO本編では3部・4部で小ネタを挟み、5部・8部では主人公のスタンド名がプリンスの作品由来となってます。

これはこれまで取り扱われたアーティストではダントツで多いですね。

そして第5部では作風にまでも大きな影響を受けています。

これに関しては最後に話します。

プリンスとは一体どんなアーティストなのか?

この第5部との共通点などを語っていきます。

プリンスとは一体何者なのか?

プリンスの画像として先程の変態ジャケを選んだのは、この人の『かなり普通じゃない雰囲気』を感じてもらいたかったからです。

こんなジャケ写真を恥ずかしげもなく撮れるのは世界広しといえども

YOSHIKIかプリンス

ぐらいです。

『ジェラシー』

ナルシストは黒のビキニパンツを履きたがるのか?

このプリンスがどんな人かを簡単に説明しますね。

●1958年生まれ2016年没(享年57歳)。誕生日が荒木先生と同じ。

●日本での知名度はあまり高くないが、アメリカではマイケル・ジャクソン、マドンナと並び1980年代アメリカの3大ポップスターと呼ばれ、レコード会社最大手のワーナーブラザーズと結んだ契約金は当時の史上最高額1億ドル(マドンナ、マイケルが6000万と言われていた時代に!)。

●まるでデモテープでも作るかのごとく速いペースで、高いクオリティの作品を発表し、死後も未発表音源が8000曲は眠っていると言われる。作品の販売総数は1億5000万枚以上

●ボーカル、ギターはもちろんのことすべての楽器を1人で録ることもある。

●ロック、R&B、ファンク、ソウル、ジャズ、ヒップホップなどあらゆる音楽ジャンルを内包した前例のない独自の音楽性を持つ。                                

●三度の飯より寝る時間よりもライブが好きで、ライブの後は夜の街に繰り出してアフターライブをゲリラ的に行う。

●新作を無料配布したり、世界で初の曲のダウンロード配信をやってみたり、自分の名前を伏せて販売したりと、これまでに前例のないマーケティングを行う。

つまり一言で表現すると

天才

ということになります。

プリンスに関して調べてると大体はそう書いてありますからね。

荒木先生は

「プリンスが頑張ってるから自分も頑張れる」

みたいなことをかつて言っていましたが、天才同士が理解できる生みの苦しみというものがあるのかもしれませんね。

はっきり言って常人には理解しがたい側面も多々ありますが(笑)。

『ゴールド・エクスペリエンス』の元ネタはプリンス!

さて、いい加減に話をJOJOに戻しましょう。

この第5部のテーマカラーは

『黄金(GOLD)』

そして主人公ジョルノ・ジョバァーナのスタンド名『ゴールドエクスペリエンス』はこのプリンスのアルバム名なのです。

この性別記号のような変なマークは、当時プリンスが名前を捨てて代わりに使っていた記号です。

そして読み方はありません。

……はい?

意味不明なんですね、やっていることが。

名前を捨てるってどういうこと?

さすがはあの荒木先生が大好きだというだけあります。

つまりプリンスとはそういう一筋縄ではいかないお人なんです。

まあ、そのあたりの事情をここで説明するには長すぎます。

プリンスの記事で書いているので興味がある方は読んでみてください⇩

そしてそのプリンスを今回は「ついに!」といった感じで思いっきり前面に持ってきてます。

そういえば文庫本の表紙デザインもさっきのアルバムジャケに似てません?

いやー、荒木先生のプリンス愛が爆発しているようで。

さて、ここまで前面に押し出されたこの『ゴールドエクスペリエンス』。

内容はと言うと、当然のことながら駄作であろうはずがありません。

それどころか多作の天才プリンスが生前に輩出した約40作品におよぶオリジナル・アルバムの中でもかなり上位に来るほど人気がある傑作と呼んでも良いでしょう。

プリンス好きな方は、まずはこのJOJOブログでも読んで第5部からJOJOへ入りましょう。

そしてJOJOファンはこの『ゴールドエクスペリエンス』からプリンスという稀代の天才アーティストの世界へ入っていっては如何がでしょうか?

あまりにも膨大な作品数があるため、どのアルバムから入るのか?

初心者には非常に敷居の高いアーティストなんですが、JOJOファンなら迷うことなく『ゴールドエクスペリエンス』で決め打ちでいけばいいでしょう。

実はCDが廃盤になっているため、プレミアム価格ですごく高かったりもしますので、ストリーミング配信で聞くことをおすすめします。

ついでに言うと、かつてK-1グランプリを愛したそこのあなた!

K-1のオープニングテーマが実はこの『ゴールドエクスペリエンス』に収録されている超名曲『エンドルフィンマシーン』なんですよ!

そして同じくK-1のエンディングテーマ曲に使われた『GOLD』も収録されてます。

実はこの『GOLD』が持っている『何か』が今回の記事の本題になります。

『ゴールドエクスペリエンス』が第5部の作風に与えた影響とは?

おそらく私の推察が正しければ、この『ゴールドエクスペリエンス』は、

当時の荒木先生にかなりの衝撃を与えてる

はずです。

特にアルバムの中の『GOLD』が影響力大です。

発売されたと同時に、JOJOへの影響が見られます。

実はその影響は第5部の開始以前から始まっているんですよ。

単にアルバム名をスタンド名に起用したとか、コミックのデザインがどーのという次元を超えて影響受けてます。

今回調べてみてびっくりしたことが、リリースのタイミング。

『ゴールド・エクスペリエンス』は1995年9月26日にリリースされています。

そしてJOJO第5部が始まるのは1995年11月20日

なんと5部開始の約2ヶ月前にリリースされたアルバムなんですね。

つまり、ジャンプでいうとちょうど4部の吉良吉影とのラストバトルを掲載している、まさに怒涛の追い込み時期にリリースされたアルバムなんですよ。

プリンス好きの荒木先生は当然、発売日に買って仕事場で流していたでしょう。

そしてこの第4部のラストに早速、このアルバムの影響が見られます。

アメリカに帰る船の中でのジョセフと承太郎の会話です。

「かつてわしらもエジプトに向かう時に見た…『正義』の輝きの中にあるという『黄金の精神』を…」

というセリフ。

なんの脈絡もなく黄金の精神とか言われても

「そんなキーワードあったっけな?」

ってなりました。

第4部ってこんなくさいセリフを吐くような作風ではなかったので、いきなりとってつけたようなジョセフのこのセリフには当時、かなり違和感を感じたものです。

その違和感の正体が今回やっと分かりました。

この『GOLD』から影響受けていたんですよ。

つまり私が何の話をしたいかというとですね。

プリンスのアルバム『ゴールド・エクスペリエンス』の中のラストの1曲、『GOLD』という曲は、荒木先生をして、第5部が始まるよりもさらに前に、アルバム買ってすぐに作風に取り入れさせたほどの『何か』を持っていたということです。

別に『GOLD』がくさくさのメッセージ性を持っているということではないんですが。

さて、私の記憶によると、荒木先生は第4部完結のあと、1ヶ月くらい連載をお休みしてイタリアに取材旅行に行ってました。

これまで、部が完結しても翌週からはすぐに次の部が始まっていたJOJOにおいて、これは初めてのことです。

1987年の連載開始から突っ走ってきて、久々に激務から開放された荒木先生。

音楽好きの荒木先生のことだから、仕事がお休みの間、地中海の風を浴びながらどっぷりとプリンスの音楽を聴いたんじゃないでしょうか?

で、こんな感じになったんでしょうか?

「う~ん、主人公のスタンド名どうしようかな~?お?ちょうどいい!このアルバムの名前付けたらかっこよくね!?」

みたいな(笑)。

「いや~やっぱ聞けば聞くほどこの『GOLD』って曲の歌詞めちゃめちゃいいよね~…ホント、俺の一番言いたかったことをよくぞ言ってくれたよ!よし、もう第5部は俺もこれくらい熱く行くぞ!」

勝手な妄想ですがあながち外れてもいないのかな、と。

こういう風に私が妄想するのも決して根拠が無いわけではなくてですね。

第1部以来のメッセージ性の強さが復活してるんですよ。

第1部といえば

「人間讃歌は勇気の讃歌!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!」(ツェペリ)

などのくっさくさの名言がてんこ盛りであることで有名です。

2~4部ではこの“クサさ”は封印されていたのに完全復活です。

口にするのも憚(はばか)られるようなクサくて濃いセリフが連呼されます。

「覚悟とは!暗闇の荒野に!進むべき道を切り開くことだッ!」(ジョルノ)

それ命のやり取りしてる最中にわざわざ言うことじゃなくね?っていう(笑)。

この1部のクサさは80年代ならではで、あの頃にはギリギリ許されてもこれを1995年に持ってくるのはなかなか勇気がいると思います。

想像してみてください。

1995年になっても

「ボールは友達!怖くない!」(キャプテン翼)

「ならば…俺は愛のために戦おう!!」(北斗の拳)

とかは、もはや言っていないわけじゃないですか?

失笑される危険度が非常に高いですよね。

そんな時代錯誤というリスクを犯してまで、ジョルノにくさいセリフを言わせ続けた荒木先生。

いえ、この『GOLD』という曲がそうさせたのでしょう。

引張りまくっていい加減にしないと皆さんにキレられそうなのでここでお話しましょう(笑)。

それではこの『GOLD』という曲がどういうメッセージ性をもっているか?

まずは聴いてもらいましょうか⇩


GOLD』歌詞和訳(一部抜粋)

「誰もがもう売っているものを売りたがり

誰もがすでに語られていることを語りたがる

型を打ち破るつもりがないなら

お金にどんな意味がある?」


どのようにでも想像を掻き立てられる素晴らしい歌詞世界です。

ただ、ことアーティストの世界に身を置くプリンスと荒木先生にとって、この歌詞がどういうことを意味するのか考えてみました。

世界最大のマンガ大国日本において、他の追随を許さない個性的な作風でひた走り続ける荒木先生は、同じく自分だけのオリジナリティを追い求め続けるプリンスに、似たような『姿勢(Attitude)』を感じ取っていたのではないでしょうか?

セールスが伸び悩む時期はどのアーティストにもあります。

流行りに便乗した作風にすれば一時的に「売れる」作品はできる。

けれどそんなものに本当の価値(GOLD)はない。

それはマンガも音楽も同じです。

実際に第5部が連載されていた時にジャンプ読者アンケートでJOJOより上位(前のページ)に掲載されていた漫画はたくさんありました。

その当時の流行りの漫画があったのです。

当時、JOJOは第3部に比べると人気は落としていました。

ジャンプではいつも後ろの方に掲載されていました。

あの時代にJOJOがこうして2020年代になってもファンを増やし続け、評価される時代がくるなど、誰が予想できたでしょうか?

あのジョジョよりも上位にいた漫画家たちは今でも最前線に残っていますか?

同様に、プリンスよりもチャート成績が良いアーティストも掃いて捨てるほどいたんですよ、その時代時代に。

そして、プリンスよりもチャート上位にいた流行り廃れのアーティスト達は今どこにいますか?

つまり『価値=GOLD』は短期的な売上や人気の中にはなく、自分が本当に追求したいものの中にこそある、と。

しかしその道を追求するのは不安。

先行きは真っ暗。

けれどもその暗い道を照らすのはいつだって『覚悟』なんだ、とジョルノに宣言させてますが、これは完璧に荒木先生の宣言ですよ。

荒木先生には「自分の漫画家としてのあり方」に覚悟があったのでしょう。

なぜなら同じ時代に少し先を走るプリンスの姿があったから。

死してもなおこれからもファンを増やし続け(私もその一人)、愛され続けているプリンスのようなアーティストは稀有(けう)な存在です。

怖いけれども、真っ暗闇の中に自分だけの孤独な道を歩む覚悟をし、『真実に向かおうとする意思』に忠実に、『黄金の価値のある』作品を生み出し続けていく。

『ゴールドエクスペリエンス』は荒木先生にとって、アーティストとしての『あり方』(原点)を強く思い起こさせてくれた作品だったのではないでしょうか?

Simackyでした。

それではまた!


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