メガデスメンバー:ニック・メンザを語る
どうもSimackyです。
本日はメガデス黄金期を支えたドラマーであり、ドラマーとしての私にも強い影響を与えたニック・メンザを語っていきたいと思います。
ニックはマーティ同様にメガデスのワルなイメージを感じさせない自然体なキャラです。
テリー・ボジオと並びドラム界きってのイケメンドラマーと言えるでしょう。
私はドラマーだったこともあり、マーティよりもニックの存在に注目してました。
リズムアプローチが非常に個性的で、メガデスの音楽性を一段階上げています。
メガデスはそれまでの3作でもインテレクチュアルの名の通り、複雑なリフの構成はあったのですが、リズムセクションはわりとオーソドックスだったんですよ。
けど今回のニックのアプローチは素人目にも明らかなほど違います。
そしてそれが奇をてらったものではなく、その全てがツボを突いてくるんですよ。
リフに絡めたバスドラワークとか見えにくいとこでも色々やってるから、プレイヤーとしても非常に勉強になりますよ。
大佐が1人でコントロールするだけでは絶対に出てこない発想だと思うし、メガデスのグルーブに新たな一石を投じていますね。
だから前作までは
「ここのリフ好きだな」
と感じていたのが
「ここんとこのグルーブたまんない」
になるんですよね。
ギターのうねりにドラムのうねりが加わってグルーブの『塊』が攻めてくるイメージです。
2004年のリマスター版『ラスト・イン・ピース』では各パートの分離がはっきりしており、バスドラもすごく聞こえやすくなっているので、コピーしているプレイヤーさん達にはありがたいと思うのですが、『塊』となって押し寄せてきていたグルーブが余り感じられなくなったのが残念。
ドラムの音自体はリマスターの方ががいいんですがね。
ちなみにニックは『ラスト・イン・ピース』から続けて『破滅へのカウントダウン』『ユースアネイジア』『クリプティック・ライティングス』と合計4作に在籍した後、足の故障を理由に脱退します。
2014年にメガデスが再結成した頃のツアーにちょっとだけ参加しましたが、正式メンバーとしての復帰にはなりませんでした。
そして2016年、自身のインストバンドでのライブの演奏中に心臓発作を起こし帰らぬ人となりました。
天才プリンスの死からちょうど1ヶ月後でした。