パンテラ 全オリジナルアルバム解説 最高傑作はどれだ!?

本記事はプロモーションを含みます。

 

どうもSimackyです。

本日は

パンテラの全オリジナルアルバム解説

をやっていきます。

読者からのリクエストもあったし、この前行ったワンオクのライブで、ベースのリョータがパンテラのTシャツ着てて

「えぇ!?リョータまで『パンテラをさっさと書け!』って言ってる!」

と勝手に解釈して書くことにしました(笑)。

ちなみにTAKAはなぜかスイサイダル・テンデンシーズのTシャツを着ていたのですが(これも後に触れますよ)

こういう流れが来たらもはや書くしかないじゃないですか!

ちなみに私は20代の前半で明けても暮れてもパンテラばっかり練習していた頃があるくらい、ドラマーとしてかなりの影響を受けてます。

ヴィニー・ポールというドラマーは、1990年代版のジョン・ボーナムみたいなお人ですから、美味しいフレーズが目白押しで、今でも私が何も考えずにアドリブを叩くと、ほぼほぼパンテラになる。

それくらい頭のとっぺんから足の先までパンテラが浸透してます。

スティックは彼に習って逆さまに持ち始めたのですが、それだとグリップが滑りやすくなるので、こんなスティックを探し当てて使ってましたよ⇩

チップレス・スティック

これ使うようになって気がついたんですけど…、

コスパ最強。

私のような“度が過ぎるほどの”パワーヒッターの場合、普通のスティックを使っていると、ボキボキ折れまくるんですよね。

買ったその日に簡単にポキって折れた日なんて、立ち直れないくらい凹みます。

「てめぇはスティックじゃなくて割り箸なのかぁ!?」

もうブチ切れまくりです。

でも、このチップレスだと折れることはまずない。

きっとヴィニーが逆さまに持つようになったのも、パワーヒッティングしてるとすぐスティックが折れるから、逆さまに持ったんじゃないかな?

一般的には『より大きな音を出すため』って言われてますけど、結局、

お金がかからないようにそうした

のだと思いますよ(私が実感したことだし間違いないでしょう)。

バンドマンは金がねぇんだよ(文句あっか)

簡単に折れられても、スティックも安くはないですから。

さて、話がそれました。

そんな彼らがその短い活動期間中に残したオリジナルアルバムは

全部で9枚。

しかし、今回は例外的にこのうち5枚しか解説しません。

なぜか?

それは最初の4枚がインディ版であることに加え、彼らの公式ディスコグラフィからも削除されており、まるで黒歴史さながらの扱いを受けているからです。

CDが廃盤になっていることはもとより、スポティファイなどのストリーミングサービスですら取り扱っておりません。

聞きたかったらメルカリやアマゾンで中古を探すか?Youtubeで誰かがアップしているのを探すか?

それしか聞く方法はありませんので、

「そんなものをここで解説されたって買えねぇし!聞けねぇし!」

ってクレームになってしまうからです。

これら4作品に関しては1990年代リアルタイムの当時からCDショップで売ってあるのを見たことがなかったので、私自身、これらを最近になってYoutubeで聴いたくらい。

本人たちも公式から削除するってことは、触れられたくない過去なわけで、それを掘り返すのもなんだかな~って感じなんで、今回はメジャーデビューしてから解散するまでの5枚を解説します。

ああ~、今回はラクだな~(笑)。

いや、15枚とかあるバンドを書くとほんと死にそうになるんですよ、この企画。

しかし、手抜きをしようなどとはまったく考えておりません!

アルバムの枚数が少なければ、その分メンバーのことやバンド概要に記事を割けるってもんですよ。

いつも通りお腹いっぱいになるまで語りまくっていきますよ~!

それでは気合い入れて行ってみましょう!

ファッキン!!!

ファッキン!!!

ファッキン ホスタぁ~~~~~~~~ぃる!!!!!!!

バンド概要

パンテラはギターのダイムバッグ・ダレルとドラムのヴィニー・ポールのアボット兄弟を中心にすえたバンドであり、オールマン・ブラザーズじゃないけど、

アボット・ブラザーズ・バンド

と呼んでもいいくらい、この兄弟の個性がパンテラの核となってます。

っていうかぶっちゃけ言うと、パンテラというバンドは

ダイムのギターとヴィニーのドラムを聞かせるための音楽

をやっている、と思ってもらって結構です。

ほぼジェイムズのギターとラーズのドラムで埋め尽くすメタリカ状態。

メタリカも「ベースが聴こえない」ことで有名なのですが、パンテラは輪をかけて聴こえません(笑)。

存在自体なかったことにされてるかのように、可哀想なほど聴こえてきません。

そんな可哀想なベーシストは名前をレックス・ブラウンと言います。

多分、この後の解説でも一言もこの名前が出てくることはないでしょうから、ここで紹介しておきます。

ボーカルのフィル・アンセルモだって、一時代を築いたボーカリストと思うのですが、このアボット兄弟の圧倒的個性の前にはかすみます。

さて、パンテラってほとんどの人が1990年代を代表するバンドだと思ってますが、実はメタリカやメガデスと同世代のバンドで、1980年代に初期の活動期間(インディ期間)がすっぽり入ってます。

結成はなんと1981年で、インディ・レーベルで1作目のアルバム『Metal Magic』をリリースした年は、これまたなんとメタリカの1作目『キル・エム・オール』と同じ1983年なんですよ。

1983年『メタル・マジック』

いや、一応パンテラ(=ヒョウ)がジャケだけども…

こんなジャケだから黒歴史扱いなのかな、やっぱり…。

だって、これってさぁ、キン肉マンに登場してたら絶対に

パンテラマン

っていう名前の超人として出てくると思うんですよね。

というわけで、世間一般的にはメタリカやメガデスの後輩と思われがちですが、実はそうじゃないんです。

つまりパンテラはかなり遅咲きのバンドだということです。

で、その後も1980年代の間に4作目『Power Metal』までをリリースしましたが、セールス的には泣かず飛ばず。

この頃はまだまだパンテラ独特のサウンドが確立されておらず、また、ボーカル(フィル・アンセルモ)の声も典型的なメタルのハイトーンボーカルです。

4作目の『Power Metal』あたりでは、音質的にも向上してきており、音楽的に未熟ということは全くないのですが、あの強烈な個性はまだまだ、といったところ。

ただ、ギターのダイムバッグ・ダレルのギターの腕前は業界でも評判となっており、この時期、メガデスから勧誘を受けてます。

しかし、ダイムは兄・ヴィニーと一緒に加入することを条件としたため、結局メガデスは他をあたり、その結果1990年代の黄金ランナップを固めていくことになります。

ダイムが駄目だったから、他を当たったらマーティ・フリードマンが見つかるわけですよ(笑)。

すっげぇ話だな。

メガデスを袖にしたパンテラは、1990年に5作目であり、メジャーデビューアルバムとなった『Cowboys from Hell』でようやくブレイクと呼べるほどの売れ方をします。

なんだこの切って貼ったようなメンバー写真は…

ハイトーンで歌っていたフィルのボーカルはスクリーミング・スタイル(ドスの効いた叫び声)になり、ギター、ドラムのサウンドもさらにコアに、さらにパワフルになります。

強烈な唯一無二のパンテラサウンド、パンテラグルーブは1992年リリースの6作目『Vulgar Display of Power -俗悪-で完全に確立され、1990年代のヘヴィメタルの流れに決定的な影響を与えます。

殴っている手がなんか変

1990年代の初頭って、ニルヴァーナのブレイクによってグランジ・オルタナブームが起きてる頃です。

それまでのヘヴィメタルがダサいモノ扱いされ、メタル勢が生き残りをかけて音楽的な変化を模索しているタイミングで、このパンテラサウンドは多くのバンドにとって指針となったわけですよ。

その後は1994年リリース7作目『Far Beyond Driven -脳殺-で、ついに

全米NO.1

を獲ってしまいます!

頭にドリルさして『悩殺』って…

これはもう“事件“でしたよね。

メタリカが1位になった時とは大違いと言うか。

『メタリカ』(通称ブラック・アルバム)は問題作扱いされるほど、その音楽性を変化させて大ブレイクしたのに対し、パンテラの場合は真逆。

存在感も音楽性も“コア”なままでブレイクしてしまったんですよ。

1980年代で言えば、冒頭で触れたスイサイダル・テンデンシーズのような“筋金入り“のバンドがいきなり全米No.1になるようなもの。

「ぜってぇあり得ねぇ!」

って分かる人は分かるかな?

このアルバムだって、パンテラきってのコアな作風で、全然売れ線要素ないですからね。

パンテラが全米1位になったことこそが、「1990年代は病んでる感」を象徴していると思うのですが(笑)。

KORNがデビューアルバムからいきなり70万枚売り上げてブレイクしたのも、半年前に出たこの『悩殺』が市場を切り開いたからでしょう。

病みに病んだデビュー・アルバム

「絶対こんなの売れるわけがない!」って内容なんですよね、これまた。

2年後となる1996年には8作目『鎌首 – The Great Southern Trendkill – 』をリリース。

音楽性はさらにさらにコアなものとなります。

当時、私は

「おーい、どこまで行っちまうんだ~?もうなんかヤケになってねぇか?」

って感じで見守ってましたね。

それぐらい、ずっととんがったまんま。

まったく丸くならないどころか、さらに闇に病んだ作風になっていきます。

けれども、ボーカルのフィル・アンセルモがドラッグでおかしくなっちゃって、アボット兄弟とも険悪になってきたんで、

「これで終いにしようや」

ってことでラストアルバムが2000年にリリースされます。

それが9作目『Reinventing the Steel -激鉄-』です。

これまでがあまりにもとんがっていたので、えらく優等生なメタル作品に感じましたね、当時は。

けれども、パンテラのオーソドックスと言うか、実験要素を除いたありのままの彼らの姿を映し出した作品という意味では、最後に相応しかったのかもしれませんね。

で、このアルバムの翌年2001年、日本のヘヴィメタル・フェスティバル「Beast Feast 2001」にスレイヤーとのダブル・ヘッドライナーとして出演。

これがオリジナルメンバーとして演奏した最後になります。

パンテラ終焉の地はなんと日本!

2003年に正式に解散を宣言。

2004年にはアボット兄弟が新しく組んだバンド(ダメージプラン)のライブ中に、熱狂的なパンテラ信者によってダイムが射殺されるという衝撃的な事件が起きます。

そしてさらには2018年にヴィニーまでもが亡くなったため(病死)、再結成は絶望視されていました。

しかし、ダイムの親友だったザック・ワイルド、そしてアンスラックスのリーダーでありヴィニーとも親交のあったチャーリー・ベナンテがアボット兄弟の抜けた穴を埋める形で、2022年再結成が実現。

現在でも活動し、2023年には日本の『ラウド・パーク』にも出演してます。

全アルバム解説

Cowboys from Hell』1990年リリース5作目 メジャーデビュー

Vulgar Display of Power -俗悪-』1992年リリース6作目

 

Far Beyond Driven -脳殺-』1994年リリース7作目

The Great Southern Trendkill -鎌首-』1996年リリース8作目

Reinventing the Steel -激鉄-』2000年リリース9作目

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