『イメージズ&ワーズ』ドリームシアターの名盤中の名盤!全てが完璧な究極の一枚。
Simacky(シマッキー)です。
本日はドリームシアターの最高傑作と言われる伝説の名作『IMAGES&WORDS(イメージズ&ワーズ)』に関して語っていきます。
それではドリームシアターの世界へようこそ!
誰もが認める超名盤!#1『Pull Me Under』
幻想的でなにやら神秘的なものをイメージさせるオープニングで始まり、タメの聴いたギターリフと地鳴りのようなゾクゾクするドラミングで一気にドリームシアターワールドに引き込む、バンド屈指の名曲で今作はスタートします。
壮大でドラマティック、アグレッシブでヘヴィでメロディアスでテクニカル・・・この1曲でドリームシアターのすべての魅力を凝縮したような完璧なオープニングナンバー。
今回ご紹介するこの『イメージズ&ワーズ』はドリームシアターの最高傑作と呼ばれることが最も、いえ、ぶっちぎりで多い作品です。
遡ること2年前1989年にデビューを果たしたドリームシアターは一部のリスナーからかなりの支持を集めましたが、前評判の割にCDセールスは稼げませんでした。
メンバーも「俺たちの本当の実力はこんなもんじゃない!」という思いが強かったのでしょうか?
「お前のせいだ!」
と言わんばかりにヴォーカルを解雇しちゃいます(笑)。
ひどい話じゃないですか。
しかし、先代ヴォーカルには悪いのですが、このオープニングのたった1曲だけで『ヴォーカル交代は大正解だった』ことを証明したといっても過言ではないでしょう。
それほど2代目ヴォーカルのジェームズ・ラブリエの表現力は凄まじいものがあります。
ヴォーカルだけがすごいわけじゃありません。
ドリームシアターが覚醒してますね、2作目にして。
いえ、これはもはや覚醒というより『バンドにとって一生に一度あるかないかの奇跡』が起きていると言ってもいいでしょう。
歌も演奏も、曲の構成もアルバムの構成も、音色も音質も、ギターリフもキーボードもバンドアンサンブルも・・・・
マジックがかかったかのように全てが美しくドラマティックで調和されています。
このアルバム以外の各種レビューも読んでもらったら感じると思うのですが、
「ドリームシアターは『イメージズ&ワーズ』を超えることができていない」
という意見を割りと多く見かけます。
今後30年間、作品を出すたびにこのアルバムが引き合いに出されるのです。
決して誤解しないでいただきたいのは、ドリームシアターはこの『イメージズ&ワーズ』だけで当てた『一発屋』ではないということです。
それどころか30年以上の活動歴を持ちながら、オリジナルアルバム15枚(2022年現時点)はすべて傑作という他に類を見ないほどの高水準を保つ奇跡的なバンドなんですよ。
少なくとも私はそう思っています。全部好きです。
その甲乙つけがたい高水準の作品群の中でも票があまり割れないというのは、このアルバムの持つ、
ジャンルや時代さえも軽く超越する魔性の魅力を物語っているのではないでしょうか?
衝撃のインストパート#3『Take the Time』、#5『Metropolis, Pt. I』、#8『Learning to Live』
8分超えの大作がなんと8曲中4曲(#1も)。
ちょっと!裸足で逃げ出そうとした入門者の皆さん!ちょっとお待ち下さい(笑)。
なんとこれらの4曲、ドリーム・シアター人気曲ランキングを行えばベスト10にはおそらく入るだろうと思われる名曲たちなんです。
まずはそこに座ってじっくり耳を傾けてください。
私はこのアルバムに出会うまで、こんな長い曲が4曲も入ったアルバムをそれまで聴いたこともなかったし、そんな『プレグレ大好きっ子』が好むような長さを自分が違和感なく聴いている事実に驚いたのを覚えています。
ダレる瞬間がありません。
その大きな要因が長尺曲の大部分を占める超絶テクニックによるインストパート(ヴォーカルがない部分)。
「ライブの時はヴォーカルは何してはるんでっしゃろ?」
と熊本県民の私が京都弁でツッコミを入れたくなるほどインスト部分が長い。
私がこのアルバムを初めて聞いたのは大学1年の時にバンドを始めたのと同時期ですね。
自分も含めたバンドサークルの仲間たちにとってこのドリームシアターの演奏技術の高さは『楽器を演奏する人の頂点』として映りました。
プレイヤーにとってはヨダレが出るほどの美味しいフレーズのオンパレードなのですが、『複雑な技術=難解』とはなっていないところが驚きです。
普通は複雑で技術の伴うプレイは玄人受けはするけれど、一般人にはあまり受け入れがたいものがあるのですが、何も楽器が分からない人が聴いてもすごくかっこいいし、気持ちいい。
現にドラマーの私でも、よく分からないギターの複雑なフレーズを素直に『かっこいい』と感じていたのですから。
これは、ドラマティックさの演出や曲の構成のためという必然性があってやっていることの裏付けです。
上記3曲の中で最も複雑で、『もはやカオス状態』とさえ感じてしまう#5『メトロポリス』なんかも、最初の1,2年は
「これはいくらなんでもやりすぎでしょ。単なる技術のひけらかしじゃん」
と思っていましたが、今となってはこの曲が一番好きなんですよね(別に通ぶっているわけではありません)。
もうこの展開に泣けてくるし、あのカオス部分にもしっかり惹きつけるメロディを感じます。
ちょっと聴いてみてください、#5の4:20過ぎ辺りからのインストパート・・・
どうです?
発狂しそうでしょ(笑)。
この部分が全世界が度肝を抜かれたドリームシアターの演奏技術を象徴する部分です。
最初のうちは発狂しそうなのに段々と病みつきになってくる『スルメ曲』なんですよ。
ドリームシアターは全アルバム通してこういうことは結構あります(特に3作目『アウェイク』)。
一見難解に思える曲も後で好きになること多いです。
騙されたと思って聴き込んでみることをオススメしますよ。
それからエンディングの#8はこれ以上ないってくらいのドラマティックさで、最後にアルバムの全てを締めます。
10分超えの曲をこれほどあっという間に聴かせる曲を私は他に知りません。
まるで泉のように湧き出る美しい旋律(せんりつ)#2『Another Day』、#4『Surrounded』、#7『Wait for Sleep』
骨の髄までとろけさせるほど極上のバラードですね。
#2,4などは典型的なパワーバラード(’80年代ヘヴィメタルバンドがよく演る過剰にドラマティックなギターソロを入れた泣きのバラード)でもあるのですが、ドリームシアターの場合、そこに売れ筋狙いのいやらしさは感じられず、純粋に美しい世界観を生み出しています。
『夜景のキレイなスポットにドライブで連れて行って口説く』のに最適ではないかと考える私のような人間は、ちょっとセンスがずれているのでしょうか?
多分、女の子はときめかないでしょう(笑)。
リリース当時は、突出した演奏技術や複雑でプログレッシブな曲の展開など、❛80年代ロックに慣れたメタルファンには衝撃要素がてんこ盛りだったこの作品。
しかし、この作品を奇跡の一枚足らしめているのは間違いなく『メロディの美しさ』でしょう。
なぜなら演奏技術や複雑さで言えば、この後の作品にこれ以上のものはいくらでもあるからです。
彼らを形容する言葉として『プログレッシブメタル』という言葉を聴いた時に、ほとんどの人が
「なんか難しそうなメタルなんだろうな」
という想像をすると思うし、それがこのバンドの敷居の高さにつながっているかと思われます。
しかし、このアルバムに関する限り、その心配が不要なことは、この3曲を聴いていただければ感じてもらえると思います。
メロディの主体となるギター、キーボード、ヴォーカルの3つのバランスが非常に均衡しています。
どのメロディも主役で、どれも甲乙つけがたく美しい。
色々難しいことは考えずに、ただこの美しいメロディにひたってください。
『プログレ』とかは考えずただ音楽を楽しむ
このドリームシアターは「メタリカ・ミーツ・ラッシュ(メタリカとラッシュの合体)」とか「プログレッシブメタルの元祖」とか形容されます。
しかし、私はドリームシアターが単にヘヴィメタルとかプログレッシブロックの系譜で語られるのがもったいないと感じる1人です。
彼らの音楽技術が理解できないと聴いちゃいけないってことはありません。
彼らが曲の中で取り入れているメタルやプログレの先人たちからの影響の部分なんて語れなくても全然問題ありません。
なので、このアルバムレビューも人物名/バンド名やカテゴリ名、音楽用語などは殆ど使わず行いました。
まずはたっぷりとこの音世界を堪能した後は、You Tubeやアマゾンレビューなどのリンクを貼っておきますので、そこからどんどんその魅力にハマっていってもらったら嬉しいです。
『no music no life!』
”音楽なしの人生なんてありえない!”
Simackyでした。
それではまた!
●ドリームシアターの全アルバムレビューはこちら⇩(そこから各アルバムの詳細レビューへ進むこともできます)
【ドリームシアターの最高傑作はどれだ!?】おすすめアルバムは?~全アルバムの歴史を語る~