『桃苑』玉名ラーメン御三家!
本記事はプロモーションを含みます。
どうもSimackyです。
本日は名店紹介企画の第8弾。
『玉名ラーメン四天王』に名を連ね、その歴史から『玉名ラーメン御三家』とも呼ばれる老舗
桃苑(とうえん)
をご紹介しますよ~。
ぶっちゃけ、私が学生の頃から行った回数は玉名で一番、いえ、人生で一番多いかな。
なので今回は長くなりますのでお覚悟をっ!
名店のオーラの出ていない外観…でもお味はピカイチ
私は高校生の頃に玉名ラーメンデビューを果たしました。
中学生の頃までに自分でラーメン屋に入ったことなどないし、お小遣いもそんなにないし、自転車で市街地まで行くの遠いし。
というわけで、高校生になるまでは親父に連れられたパチンコ屋の帰りに味千ラーメンに行く、ぐらいしかなかったんじゃないかな?
で、高校生になると弁当は早弁で朝イチの休み時間に食べてしまってるから、お昼になるとグーグー鳴り始める。
そうなるとだんだんと授業をサボって腹ごしらえに外に出始める、と。
で、玉名ラーメンがドッカリ来て眠くなるから、当然、学校へは戻らず街で遊んで帰る、と(笑)。
その頃に色んなお店に友達と通っていた中で、一番多かったのは『博龍(はくりゅう)』というお店なんですが、そのお店は今はなくなり、植木で『えぼし家』というお店に生まれ変わってます。
この博龍に行っていたのは味が美味しいというのもあるのですが、主な目的はその後、近くにある司ボーリングで遊ぶためだったんですね(笑)。
博龍(えぼし家)の記事はこちら⇩
でも、友達もいつもサボりに付き合ってくれるわけではありません(一応進学校だったので)。
1人でラーメンを食べに行くことも増え始めます。
そうして開拓したのが天琴(てんきん)、千龍(せんりゅう)、大輪(だいりん)、そしてこの桃苑だったわけですよ。
”開拓“っていう表現をしたのは、どこが美味いとか有名店だとかいう情報が殆ど無かったからです。
周りの友達も誰も詳しくないし(高校生だから当然と言えば当然)。
今ではこの4つが『玉名ラーメン四天王』とか呼ばれてるんですが、当時はそんな呼び方もありませんでしたしね。
天琴はお客の出入りが多かったから
「ああ、人気あるな」
ぐらいは感じてましたけど、他の3つは周りの皆があんまり知らない店を発掘してた感覚でした。
桃苑のその外観は全然『やってる感』が出ておらず、初めて店に入る前に
「ホントに今日やってる?っていうかここラーメン屋?」
って二の足踏んだことは今でも覚えてます(笑)。
お店に入ってもいわゆるラーメン屋の『赤カウンター』はなくて、全体的に白っぽい。
なんかラーメン屋って言うより『ありふれた食堂』って感じなんですよ、活気もないし。
で、食事って見た目とか雰囲気とかが印象を左右する部分ってあるじゃないですか?
例えば、高級旅館のあの雰囲気とあの盛り付けで料理を出されると、何を出されても『美味しい!』って舞い上がっちゃうみたいな。
でっかい水槽で魚が泳いでる料亭で出される刺し身は何やらすっごい贅沢なものを食べている気になるし。
そういう意味でいうと、ビジュアル的にこの地味な雰囲気がラーメンの印象も地味にしていたようには感じます。
至近距離にあるライバル店の天琴なんかはいかにもラーメン専門店っていう、コテコテな真っ赤っ赤のビジュアルでしたからね外観も内観も。
だから、当時は桃苑のことを『玉名ラーメンの名店』に行ってる意識なんてなかったです。
それに玉名ラーメンがまだ全然注目を集めていなかったので、行列どころかお客はいつもまばらだったし。
授業サボって食べに来る高校生にとっては気軽に入れて使いやすかったですよ。
「学生さん、今日は学校休みなの?」
って唯一聞いてこない店だったので重宝しました(笑)。
けどね、社会人になって車で移動できるようになると玉名ラーメンを色々食べ歩くでしょ?
で、一通り食べ尽くした後に、自分の中でのお気に入りランキングがすっかり入れ替わった頃、この桃苑で久々に食べてみると
「こんなに美味かったっけ!?いや、これ一番通ってきてたはずの店なんですけど!?」
ってびっくりして、また自分ランキングで急上昇する、みたいな(笑)。
昔からここのラーメンはいつ行っても馬鹿みたいに美味くて、でも「今日は名店に行ってきた」感が全然なくて。
毎回、来るたびに「こんな美味かったけ?」って未だになってる店です(笑)。
桃苑の歴史と人気
桃苑は『玉名ラーメン1号店』たる天琴で働いていた従業員さんが独立して開業された店舗で、現存する玉名ラーメン店では、天琴、来々軒に次いで3番目に古いお店です(創業1963年)。
そのため、玉名ではかなりの老舗と言えます。
同じく天琴の従業員さんが出店した大輪は、桃苑のずっと後に開業しました(1982年)。
なので、大輪と同じく源流が天琴なので、そのスタイルは近いものがあります。
あの特有のラード強さ(甘さ)は、天琴に比べると若干弱いかな。
そしてその桃苑の従業員さんの親戚筋の方が分家して開業したのが千龍らしいです。
その経緯から桃苑と千龍は“姉妹店“とか呼ばれたりもします。
つまり、玉名ラーメン四天王は血筋で分けると天琴が“親“、大輪・桃苑が“子“、千龍が“孫“みたいなものなのかな?
けれども、実はこの中で大輪が一番開業が遅く、千龍は孫だけど叔父に当たる大輪よりも年上。
つまりJOJOで例えれば、
承太郎(孫)と仗助(叔父)みたいな関係
になってます(いきなりジョジョネタやるなよ)。
この桃苑に行列ができ始めるのは、この四天王の中では一番遅かった印象があります。
そういうわけなので、私のような行列大嫌い人間にとっては一番行くことが多くなりました。
もう、土日の天琴や千龍の行列は見るだけで嫌になって素通りしてましたもん。
というわけで、高校の頃も、そして社会人になってからも結局なんだかんだで桃苑に一番通っていた、と(笑)。
こんな書き方してると、人気がないから通っていたとしか受け取られないと思うのですが、当時はそうでも現在では全然違います。
それでは今現在、桃苑の人気はどうなのか?
ちょっと色んなランキングサイトを調べてみました。
「玉名ラーメン人気ランキング」で検索しました。
RETTY 1位
食べログ 1位
ラーメンデータベース 1位
じゃらん 2位
クックドア 2位
RETRIP 5位
「熊本県ラーメン人気ランキング」で検索すると
じゃらん 6位
食べログ 3位
※2023年11月1日時点でのデータです。
私の過去話を聞いてきて
「桃苑、別にそんなに個性を感じないな」
と思ったそこのあなた!
実は超人気店なんです!
さらに人気だけではなく、プロも唸らせる実力も兼ね備えてます。
特に私が信頼をおいているランキング『ラーメンのプロ集団・百麺人とラーメンファンの投票』で決められる、「ラーメンウォーカー九州グランプリ」の熊本県エリアで
No.1
に輝いてます。
これが一番説得力ある。
ちなみに天琴が2位なので、なんと!
熊本県のトップ2が玉名ラーメン!
凄まじくないですか?
だってこの2店舗って200Mくらいしか離れてないご近所さんなんですよ(笑)。
『玉名ラーメン御三家』の名は伊達じゃあありません(個人的には同じく御三家の大輪が1位なんですけどね:笑)。
熊本市内のラーメンにばかりスポットの当たる傾向のある『熊本ラーメン総選挙』なんかより、こういうプロの人たちのランキングのほうがよっぽど信頼性が高い。
だって、単純に人気投票したら玉名より熊本市のほうが人口が多いから、熊本ラーメンに偏るに決まってるし。
ちなみに玉名だけの一般人のランキングで言うと、桃苑が1位の時は千龍が2位、桃苑が2位の時は千龍が1位になっている傾向がありますね。
熊本県のランキングでも桃苑以外でトップ10に入っているのは千龍だけの時が多い。
なので、一般のお客さんからの評価としての玉名ラーメンの人気は
桃苑・千龍がトップ2
そしてプロ・専門家の評価としては
桃苑・天琴がトップ2
にある状況なんですね。
つまり、何を言いたいかと言うと、総合的に最も評価が高いのは桃苑だということです。
トップ・オブ・ザ・トップ!
お見事です。
地味すぎる桃苑の誰も気づかない『すごさ』
この桃苑のすごいところって今から振り返って思うにですよ。
嫌いになる要素がなかった
これに尽きるんじゃないかなって思います。
もちろんこれは『味以外の話』です。
玉名ラーメンって『負の伝説』に関しては枚挙に暇(いとま)がありません。
ゴキブリやネズミが出るなんてどこの店でもあった話。
どんぶり運んでくるおばちゃんの指がスープに浸かっていたり、大将が厨房でタバコ吸ってたり、お客に対しての雑で失礼な対応、替え玉したいと言ってキレられたり、ニンニクは絶対に1杯しか振りかけないし(笑)、終いには食べ終わったお客さんのスープを使いまわしてニュースになったり…。
書いてて悲しくなくなってきた(笑)。
もちろんこういうことは昔の話であって、現代でこういう事はありません。
しかし、桃苑は昔からこういうことが一切なかった。
そりゃ特段、丁寧な接客かと言われれば普通に地味だし、活気がある声が響いているわけでもなかったのですが、接客態度でお客とトラブっていることは一切なかったし、クチコミにそういうことが書いてあることはまずありません。
テーブルはいつも綺麗だったし、衛生的だったし、ゴキブリやネズミなんて当時から見たことはないです。
つまり、ラーメンには全力で他のことは全部普通にしていただけなんですよ。
接客コンテスト日本一になんかなる必要ありません。
お客にとってはラーメン屋の接客なんて普通でいいんです、旅館じゃあるまいし。
ただ、マイナスがあっちゃいけないんです。
どんなにおいしいラーメンを提供していても、接客態度で不愉快な態度を取られたお客は決してその店に行くことはないでしょう。
クチコミで絶賛することもないはずです。
努力で積み重ねた『おいしい』の感動なんて、たった一つの接客態度、たった一つの不衛生さなんかで吹っ飛びます。
『ありがとうございました』を言わなかった。
丼がベトベトしていた。
たったそれだけのことで、「おいしい」も「また来たい」も言ってくれなくなるんです。
それが積み重なるとどうなるか?
『新規客がリピーターに繋がらない』ということです。
逆に言うと、そういうマイナス部分をきちんと潰していれば、確実にリピーターになってくれる。
リピーターにしてしまうだけのクオリティのラーメンを提供してはいるんですから。
ということは、お客さんはずっと右肩上がりに増え続けていく、ということです。
それっていうのは長い年月では大きな大きな差になるんです。
桃苑のすごさって地味すぎて誰も気が付かないけど、今の桃苑の人気は成るべくして成っているのかもしれません。
桃苑の一杯を実食
なんかいつも食べているので、今さら実食もクソもないのですが(笑)。
しかし、ここの所、玉名ラーメンをずっとブログで書いている流れで、片っ端から実食してきたため、今回は他のお店との味の違いを意識しながら食べることが出来ます。
何度通っていたって、普段はそんな事考えて食べたりしませんからね。
さて、今回実食するのは当然、『ラーメン』です。
で、人生で初の『生卵』トッピングをしてみました。
トッピングに関してはネギ、キクラゲ、チャーシューの3つに関しては通常ラーメンに入っているものが量が多くなるので、トッピングしたからと言って特筆することがあるわけではありません。
けれど『辛い肉味噌』と『生卵』だけはもともと入っていないものだし、味を変えるものなのでそこはレビューしておきたいと思いました。
『辛い肉味噌』は以前やったことがあります。
私は辛いの大好きなので、すごく美味しくいただきました。
けれど、これは大輪の『ピリ辛ラーメン』でも思ったことなのですが、もったいないです。
あの辛さが入ってしまうと、大輪ならではのスープの味が感じられなくなります。
それはこの桃苑でも同じでした。
肉味噌というくらいなので、肉の旨味もコクもプラスされるのですが、辛さでもともとのスープの旨味は感じれなくなります。
なので、今回は『生卵』です。
そしてこちらが本日のオーダー⇩
並ラーメン(ニンニク有)750円
玉子トッピング100円
切り落としチャーシュー150円
おにぎり1個100円(昼は半額50円)
締めて1050円なり。
はい、何の前触れもなくいきなり出てきましたこの『切り落としチャーシュー』。
これ何かって言うとおそらく、『チャーシューをきれいに輪切りにできなかった部分』が余ったのを甘く煮付けてあるもので、メニューには載ってなくて壁に貼ってあります⇩
多分ロスになるはずだったものを有効活用しているというか、他の店であればこういう部分を『チャーシュー丼』とかに使うんですよね。
これががっつり食べごたえがあるくせにたったの150円なんですよ。
あまりにも美味くておすすめなので今日はご紹介しました。
数量限定なので多分、夜の部では売り切れになってるんじゃないかな?
ビールであればこれで3杯はいけますし、ご飯であればおにぎりが3個はいけます。
めっちゃ美味いんですけど、写真ではまるで『石』みたいで美味そうに見えないんですよね。
この写真酷いよ?
実際は写真よりも醤油の色が濃くて『煮付け』みたいな色してます。
これをSimacky流儀では、脂身の多い部分だけラーメンの底に沈めます。
なんでこんなことするかっていうと、切り落としチャーシューは冷たい状態で出てくるので、脂身が固まってるんですよ。
冷たい脂身は旨味が感じられませんので、ラーメンで溶かしてあげるわけです。
で当然、生卵も最初は麺を被せて温めます。
温まるまで序盤はシカトします。
さて、実食。
「あれ!?こんな美味かったっけ!?」
はい、いつものお約束の一言いただきました(先週来たばっかだろ)。
うん、いつも食べている通りの抜群の味。
やっぱ桃苑はいつだって美味い。
やっぱ一番食べてるだけあって、自分の中の基本に戻ってきたような安心感を感じます。
天琴・大輪のニンニクがカリッカリに揚げてあるのに対し、桃園のニンニクは煎ってあるので、揚げてあるのと違いスープ底に沈みやすい。
なので、麺に絡めながら食べる工夫をしないと、沈ませるとあんまりニンニクが感じられないので注意してくださいね。
最後にスープの底に溜まったニンニクをまとめて相手にするのは結構強烈ですから(笑)。
スープはあと引く旨さ。
玉名ラーメンではここが一番塩分強いですね。
濃いです。
で、スープ表面には天琴の次くらいに厚い脂の膜が張ってます。
表面の油膜の冷めた部分が、固形化していくほどの濃厚さ。
これはやゔぁいやつです。
こんなに濃くて油膜が張ってるのに、
レンゲが半自動的にスープを口に運び始めます。
あなたの意志でこの動きを止めることはできないでしょう。
麺が柔くて中細なのは、やっぱりこのスープとの相性抜群というか、この組み合わせで初めて玉名ラーメンというか。
御三家のお店でこのヤワ麺食べる時が一番「この麺で良かった」って感じるんですよね。
千龍はちょっと固めになったよな~。
っていうか、あとあと調べてみたら、桃苑は
自家製麺
だったんですね。
道理で美味いわけだ。
けど、自家製麺系がカタ麺で小麦の美味さを強調するのに対し、桃苑はヤワめで攻めるのが面白い。
思わずこんな感じですごい勢いで食べてしまいます⇩
で、ここで温まった卵を浮上させ、麺に絡めます。
いつも家で『うまかっちゃん』食べる時にやっているやり方なんですが、桃苑でやるのは初です。
おう!美味そ!
・・・・・(もぐ)
・・・・・
うん、美味くはない!
あれ~?おっかしいな?
うまかっちゃんほど相性良くなかった(笑)。
これコクが加わると予想したら、なんか薄まっただけでした。
これ以上スープまで薄められないように、卵だけすくってさっさと食べ終わりました。
生じゃなくてせめて温泉卵くらいまで火が通っていればもっとコクが増すと思うんですが。
もしくは熊本の黒亭みたいに黄身だけにしたほうがいいんじゃないかな?
さらば生卵。
お前と合うことはもう二度とあるまい…(いや、うまかっちゃんで再会しよう)。
そして今度は沈めていた切り落としチャーシューは…
うん、脂身が溶けてトロットロになってる。
いい塩梅に醤油加減が抜けてこれはスープとの相性抜群。
おにぎりをガプッといって、この切落しとスープを口に含んだ時の快感。
後半戦はおにぎりに付いているたくあんも口をさっぱりさせていい感じ。
今度は甘い切り落としをオカズに麺を食べ、極上のスープで流し込む。
う、、おお、、、
すみません、思わず取り乱してしまいました…。
はぁ…もう、幸せ…。
今度玉名で飲んだ後は、ビールと切り落としで1杯やって、ノーマルラーメンとおにぎりで締めよう。
はい、というわけで本日は桃苑をご紹介しました。
今では押しも押されぬ玉名ラーメンの頂点!
ちなみに駐車場は店の横と天琴側に橋を渡ったとこにもあるのですが、一番おおすすめは斜向かいにある文化センターの駐車場です。
広々していて停めやすいですよ。
是非とも行ってみてください。
Simackyでした。
それではまた!
今回も楽しまさせていただきましたよ〜🤗たまご美味しくなかったのには笑いました!麺に絡まらないって感じですか(笑)そして、博龍懐かしいです!博龍知ってるんですね〜!感動しました✨哀川翔が食べに来たんですよね!昔々何度か食べたことあります。今日の記事は忘れかけた記憶を蘇らせてくれてありがとうございました😊
いつも読んでいただきありがとうございます!
『博龍』ご存知でしたか(笑)。
私も博龍をご存じの方に出会えてもの凄く嬉しいです。
哀川翔が来てたのは知らなかったですよ、情報ありがとうございます。
機会があれば「えぼし家」にも行ってみてくださいね~。