『ディストピア』メガデスがついにグラミー賞を受賞!

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どうもSimackyです。

本日はメガデスが2016年にリリースした15作目のオリジナル・アルバム

『ディストピア』

を語っていきたいと思います。

なんかジャケットがえらいかっこいいのですが。

ラトルヘッドがかっこいいと思ったことなんて正直一度もなかったです。

昔はラトルヘッドって『道化』みたいな存在で、ジャケットで権力者たちを皮肉る役目だと思っていたのですが、ここにきて何?殺し屋?テロリスト?

「皮肉なんて遠回しなことは辞めて、こっからは強硬手段だ!」

とでも言いたげに、片手には日本刀、片手には自由の女神の首をぶら下げております。

まさかラトルヘッドが日本刀を持つとこんなにハマるなんて意外でした。

「お前は『人斬り抜刀斎』か!?」

と思った日本人ファンは多いハズ(笑)。

ついにグラミー賞受賞

本作はタイトルナンバー『ディストピア』でついにグラミー賞を受賞しました。

メガデスは1986年のメジャーデビューから数えてちょうど30年でキャリアのピークを迎えたわけです。

まあ、当然、グラミー獲ったからすごい作品などと権威主義丸出しなこと言うつもりはないし、コアなファンであるほど

「初期の頃の作品には及ばないよ」

という声だってあるとは思うのですが。

けどね、グラミー獲ったから言うわけじゃないですが、本作はホントに集大成のようですよ。

これはもう『獲るべくして獲っている』と言えるでしょう。

これまでのメガデスの要素が全部入ってる。

正確には全部ブレンドされている

初期の1~4作はスラッシュメタル、そこから90年代は5~8作目で歌モノ路線、そこからバンドが空中分解して再始動してからはスラッシュメタル回帰を行った10~12作目、そして直近となる13~14作目では再び歌モノに寄せました。

まぁ、大まかにざっくりと流れをお話するとこんな感じなのですが、スラッシュメタル回帰を始めた再始動後から実はずっと同じことを試みているんですよ。

それはあらゆる要素を混在・融合させることですね。

初期のメガデスには凶暴性、冷徹さ、スピード感、超絶テクニックはありましたが、歌モノの魅力や人間臭さはそこまでありませんでした。

90年代に入りスロー&ヘヴィで歌モノ路線にシフトすると、今度はその初期の魅力が失われ、「もはやメタルでさえなくなった」とか言われます。

この相反していた要素をアルバムの中で混在させる試みをやってきたのが10~12作目です。

一見するとスラッシュメタル回帰で初期のようなマシーンな曲をメインでやっているのですが、実は90年代の頃のような歌モノ路線も数曲だけしっかりやってる。

異なったカラーの曲をアルバムの中でブレンドしてます。

しかし、13作目『サーティーン』からはこの様々な要素を1曲の中で融合させる試みがなされています。

思いっきり歌モノであった『サーティーン』も『スーパーコライダー』もスリリングなメタルがどの曲にも同居し始めているんですよ。

だから同じキャッチーな作風でも、ファンから『クリプティック・ライティングス』や『リスク』の頃ほどの反発が起きていない。

まるでウイスキーのトップブレンダーのように絶妙な黄金配合を探っていたように私には思えるんですよね。

とにかく本作を評する最適な言葉は

バランスがいい

これに尽きると思います。

個人的には『スーパーコライダー』で「ほぼ完成してんじゃん」って思いましたが、今回はアグレッシブさを少しだけ上げてきましたね。

前2作とは音の作りが明らかに違って、ギターサウンドがかなりソリッドになっています。

前2作は(特に『サーティーン』)意図的にギターリフを丸くソフトにしていたり、ミックス音量を絞ったりもしていました。

本作ではこのあたりのバランス感覚も絶妙で、

『エンドゲーム』ほどボーカルが脇に追いやられてはいない

ということです。

大佐の歌も堪能しながら、サウンドもスリリングで楽しめます。

この『ディストピア』という作品はこれまでのメガデスの要素を全て包括していながら、それぞれの要素を一級品のクオリティで仕上げてます。

パラメータ図でいうと、普通全部をバランスよく含んでいる場合のパラメータはきれいな丸になり、それぞれの要素が5段階で3になっているような状態。

突出した何かもなければ極度な落ち度もありません。

けどそれが全部5で丸になっているイメージなのが本作です。

初期のようにスピーディでテクニカルでスリリング。

リードギターは速弾きで見せながら、ミドルテンポで丁寧に組み立てられたメロディを聴かせてくるし、リズムギターはパンテラばりの過去最重量級の重さ、マンソンばりにダークな雰囲気を演出します。

そしてボーカルはメロディをしっかり歌い上げながらも、吐き捨てるようなかっこよさも健在。

全ての要素がたっぷり入ってます。

クオリティの底上げに貢献しているのはやっぱりサウンドプロダクションが素晴らしいからというのは大きいです。

ここまでサウンドが素晴らしいと「ぶっちゃけもはや何を演奏してもかっこいいのでは?」とさえ思ってしまうほどです(笑)。

新加入メンバーが持ち込む逆輸入のメガデスらしさ

そして第2期黄金メンバーとさえ言えたギターのクリス・ブロデリック、ドラムのショーン・ドローヴァーが交代したにも関わらず、まったく初参加とは思えない技量で付いてくる今回の新メンバーの力量もまた素晴らしい。

人気バンド・アングラから引き抜かれただけあって、ギターのキコ・ルーレイロに注目が集まりがちですが、個人的にはドラマーのクリス・アドラーが凄いと思いました。

残念ながらこのアルバムだけしか参加しないんですけどね(笑)。

この人はかなり初期メガデスのガル・サミュエルソン時代からの影響が強く、

現在のメガデスが初期のスリリングさを持っているかどうか?

を計る尺度として非常に頼りになったとのことで、ドラミング以外に貢献した部分が大きいようですね。

「これが俺にとってのメガデスなんだ」

このセリフは大佐のハートにグサッときたみたいで、

「俺にとっての金言だ」

とかインタビューで褒めちぎってました。

実際、メガデスがこうして初期の感覚を持ち続けられている一因として、歴代の新加入のバンドメンバーがそれぞれに思い描く「あの頃のメガデスを再現しよう」という理想像をもっていたことは実はもの凄く重要な要素なんじゃないかと思ったりもします。

クリス・ブロデリックやキコ・ルーレイロもそうですが、これだけ世代の違うミュージシャンを起用すると、そのミュージシャンがメガデスの音楽を聴いて育っているわけですから。

要は我々一般人と同じファン目線をバンド内部に取り込んでいることになるわけで、そりゃファン目線にピントの合った作品を作り上げれたのも道理です。

ここはメタリカと大きく違う点ですね。

オジーバンドでもオジー自身よりもブラックサバスを聴いて育ったザック・ワイルドのほうが『ブラック・サバスらしさ』を本人たち以上に知っていたようなものです。

1995年『オズモシス』なんかはあの時代に初期サバスが再現されたようなアルバムでしたから。

しっかし、次から次へとメンバーチェンジしているのに、「今回は演奏が下手で聞くに堪えないな」なんてことはメガデスにはありません。

大佐のミュージシャンの力量を見抜く目が凄いのか、誰が来ても関係ないほど大佐主導で作り込むのかは分かりませんが。

『システム・ハズ・フェイルド』の時もそうでしたが、やっぱり大佐は慣れ親しんだメンバーなんていなくても質の高い作品を生み出せることが証明されました。

メガデスとメタリカのリリースペース

メガデスはデイブ・ムステインがメタリカをクビになってから始めたバンドです。

したがってライバル・メタリカにスタートダッシュで2年ほどは出遅れることとなりました。

しかし、2023年現在においてメタリカは12作品であるのに対し、メガデスは16作品です。

そしてこの差っていうのは2000年代に突入してから顕著になりました。

メタリカは2000年代に『セイント・アンガー』

メタリカ「セイントアンガー」アルバムジャケット

『デス・マグネティック』

の2作に対し、メガデスは「ワールド・ニーズ・ア・ヒーロー」「システム・ハズ・フェイルド」「ユナイテッド・アボニネーションズ」「エンドゲーム」の4作。

2010年代に入ると、メタリカは『ハードワイアード~』1作に対し、

メガデスは「サーティーン」「スーパーコライダー」「ディストピア」の3作をリリース。

で、2020年代はメタリカ「72シーズンズ」

メガデス『ザ・シック・ザ・ダイイング~』と1作ずつ。

つまり2000年を過ぎてからのこの23年間ではメタリカ4作、メガデス8作と倍のスピードでリリースしていることが分かります。

これは別にメタリカだけが極度に遅いわけではなく、メガデスが試行錯誤を重ねたことの証明でしょう。

大御所は普通40代に入ると極端にリリースペースが落ちますから。

2000年代に入っても、相変わらずコロコロと頻繁にメンバーチェンジはしますが、逆にメンバーチェンジも恒例化すると安定するということが証明されております(笑)。

メンバーをセッションミュージシャン化すると、責任の負担も全部自分にのしかかってくるので、このやり方は誰でもできるわけではないと思いますよ。

けど、大佐みたいに才能がある人であれば、このやり方のほうがメンバー間で揉めることがない分、制作スピードも上がるし、より意欲的に音楽に取り組めたということなのでしょう。

メタリカはメタリカでクオリティの高い作品を作っているとは思いますが、同時期に出た「デス・マグネティック」(2008年)と「エンドゲーム」(2009年)で差がはっきり出たというか。

同じ『スラッシュメタル回帰』を目指して作られた作品なのに、「スラッシュメタルとしての純度が違う」とその差を感じた理由は、このリリースペースが大きいと思います。

メガデスだって最初から「エンドゲーム」のような傑作が作れたわけじゃなく、『ワールド・ニーズ・ア・ヒーロー』で迷走したり、解散して体制を立て直して一人で『システム・ハズ・フェイルド』を作ったりという試行錯誤があってようやくそこに至れたわけですから。

『システム・ハズ・フェイルド』以降のメガデス作品からは「こういう方向に進みたい」という1つのベクトルの上に乗っているのがすごく伝わってきます。

毎回、前作で良かった部分を引き継いで、その上にさらに新しいものを加えているのが分かるんですよ。

それとは対象的にメタリカは毎回ベクトルが違うというか。

メタリカはようやく『ハードワイアード~』(2016年)で「お?結構スリリングになったな!」って感じでしたが、メガデスは2009年の時点で「過去作品と比べてもまったく遜色ない!むしろ最高傑作では!?」と言われるほどの境地に達しているのはすごいですよね。

マーケットの規模が違うし、バンドごとに目指しているゴールは違うので一概にどちらがいいとかいう話ではないのですが、少なくとも『コアファンの満足度』という点では、メガデスが5歩くらいリードしているように感じます。

それはお互いの最新作であるメタリカ『72シーズンズ』(2023年)とメガデス『ザ・シック・ザダイイング~』(2023年)でも感じられましたね。

『ディストピア』楽曲レビュー

本作を聴くときは「デラックスエディション」で聴くことをおすすめします。

オリジナル未収録の曲たちも素晴らしいからです。

普通はオリジナル版の追加でボーナストラックやライブバージョンがつくのですが、本作の場合は曲数が変わるだけでなく、オリジナルの曲順まで変わってきますから、印象がガラッと変わると思います。

メガデスはストリーミングでは当たり前のように通常盤とデラックスエディション盤があるので、どうせ聞くならデラックスを聴いたほうが良いでしょう。

まあ、追加された楽曲のせいでオリジナルの完成度を損なうほとんどの場合はおすすめしませんが、本作の場合は珍しい例ですね。

オリジナルは輸入盤で11曲、日本版でボーナストラックが付いて12曲。

デラックス版は未収録2曲とライブ3曲が加わり17曲になります。

このレビューでの曲順はデラックス版に準じています。

非常に聞きやすい工夫がしてある作品で、なんと7曲目「ポイゾナス・シャドウズ」が6分台の後は全部4分以内にタイムが抑えられています。

後半に進むほど1曲のタイムが短くしてあるという、『クリプティック・ライティングス』のような隠れた仕掛けがしてあり、ボーナストラックを除くオリジナル11曲でのトータルタイムは45分くらいしかありません(笑)。

このあたりがメガデスの巧さなんですよね~。

語りまくったのですでにかなりの文字数になってますが、今回はデラックス版のライブバージョン以外の14曲をすべて語りきりますよ~!

#1『ザ・スレット・イズ・リアル

妖艶な女性コーラスで始まるのですが、これ誰が考えたの?

凄くセンス良いです。

そしてメガデスのオープニングと言えば、地を這うギターリフでの高速シャッフル曲。

もうここまでヘヴィだとパンテラですね。

パンテラの名曲『ア・ニュー・レベル』ですよ。

大佐のボーカルは往年の高音域を出すことは叶いませんが、声に合わせた歌唱方法を体得しているというか。

低く抑えた声に余計すごみを感じます。

新加入キコ・ルーレイロのギターソロはまずまず良いのでは?

#2『ディストピア 』

タイトルナンバーはもの凄くキャッチーですね。

リズムギターとリードギターの役割がはっきりしてて、ギターソロ以外でもやたらめったらリードギターが印象的なメロディを弾いています。

歌だけでなくギターソロまでもすごい印象的なメロディのオンパレード。

大佐のメロディセンスなのかキコなのか?

リズムも単調ではなく、ドラムも色々やってて情報量の非常に多い楽曲ですね。

#3『フェイタル・イリュージョン

またしてもパンテラのような超ヘヴィで始まりますが、そこからのベースソロがやたらかっこいいです。

このナンバーあたりで本作がやばいくらいの仕上がりだと分かってきます。

当たり前のようにすごいクオリティが続くので(笑)。

怒涛のようなスピードで押し寄せてくるんですが、ストップ&ゴーの繰り返しのようなグルーブで揺さぶられます。

さらに『グッドモーニング/ブラックフライデイ』で聴いたことあるようなギター・リフの後にもうイチ段階スピードを上げます。

これまた先述の曲を思い起こさせるようなビートに乗せた吐き捨てボーカルがたまりません。

凄いグルーブ感…。

このツーバス連打の時にスネアを拍の表にもってくるあたり、ガル・サミュエルソンに影響を受けたクリス・アドラーって感じがしますね。

「これが俺にとってのメガデスだ!」と言わんばかりのドラミング(笑)。

#4『デス・フロム・ウィズイン

またしてもシャッフルナンバー。

しっかしヘヴィだな~。

このリフの無言の説得力たるや。

『エンドゲーム』あたりからその片鱗は出始めていたのですが、このアルバムで開花しましたね。

サウンドプロダクションに脱帽です。

この曲のハイライトはギターソロでしょう。

メロディがしっかり考えられて組み立てられてます。

一つ間違えれば

「今どきこんなのやるか?」

っていうフレーズに成り下がるのですが、まったくそうは思わせないところがすごい。

なんか今回のキコは伸び伸びやらせてもらってる感じが凄く伝わってきますね。

#5『ブレット・トゥ・ザ・ブレイン

アコギとスネアロールが渋い始まり。

そしてまたも怒涛のヘヴィリフ。

もはや呪文にしか聞こえない大佐の呪怨ボーカルの裏でまたもやいい仕事をするキコのリードギター。

今回もギターソロは大きなメロディで丁寧に聴かせますね。

速弾きピロピロだって意味がある場面でしかしない。

これは徹底してますね。

よく1000万枚とか記録するバンドの出生作って、異常なくらい全曲のクオリティが高いじゃないですか?

そういうアルバムの風格とかオーラみたいなのがこの曲あたりで感じ始めます。

やばいです、このクオリティがずっと続くのは。

CD全盛の時代であればすごい記録を打ち出しただろうに…。

#6『ポスト・アメリカン・ワールド

このダークネスはまるでアリス・イン・チェインズ。

今回のキコはこれまでのリードギタリストと明らかに違うのが、このあたりで感じ始めます。

メロディを大切にしている。

手数でごまかすマネはしませんね。

ここまでしっかりメロディにこだわるのはかのマーティ・フリードマン以来じゃないかな?

ヒステリックなギターユニゾンだな~。

まさに狂気が表現されています。

#7『ポイゾナス・シャドウズ

本作きっての人気ナンバーじゃないかな?

この曲はすごいです。

やってることが映像表現ですね、まるで。

こういうことは『リスク』でもやろうとしていたのですが、レベルがぜんぜん違う。

目をつぶって聴くと、バンドが演奏している姿じゃなく、映画かなんかの映像が見えてくるっていう。

冒頭の不穏なアルペジオから壮大なギター、そこからのキコのソロが世界観を完璧に描き出します。

#1に引き続きまたもや謎の女性コーラス(笑)。

小技がこれでもかと詰め込まれてますので聴き込んでみてください。

このギターかキーボードなのか分からない音も新しいですよね。

バックは相変わらずパンテラばりなんですが、ボーカルはサビでマンソンになります(笑)

ラストのクライマックスでの泣きのギターは鳥肌ものです。

で、このギターの余韻の残し方といい、ピアノが入ってきて大佐の語りといい、ホント映画ですね。

こういうことが次作でプロモーションビデオを短編映画にする、ということに繋がっていくのかな?

#8『ルック・フーズ・トーキング 』

ここで始めてオリジナルになかったデラックス版のみのナンバーが割り込んできます。

これね、めっちゃ変なことやってるんですよ。

「誰の曲?」って感じ。

さらっと聴いててもよく分かんないと思うんですけど。

バース部分ではコード進行が目まぐるしく不自然なまでに変わります。

これが新鮮でおもしろい。

これは大佐のボーカルが吐き捨てるようなポエトリーリーディングなので歌えますけど、まともにメロディ乗っけたら歌いにくいだろうな~。

この曲はキコのリードギターが全編に渡って弾きまくってますね。

「お前はスラッシュ!か?」ってくらいボーカルを食ったプレイをします(笑)。

というのは冗談で、ボーカルが歌っている裏でずっとリードメロディを弾いてるんですよ。

ボーカルに絡みつくように執拗なまでに弾き続けます。

それが終わるとギターソロ。

好き放題やらせてもらってますね。

#9『コンカー・オア・ダイ 』

3分半のインストナンバーです。

キコが主役です。

この冒頭のアルペジオもキコなのかな?

センス良いね~。

本作の懐の広さを感じさせます。

#10『ライイイング・イン・ステイト

ここで全開のスラッシュメタルですね。

ここまでひねりなくどスレートだと痛快です。

ありそうでなかったナンバー。

わずか3分半で一直線に突っ走ります。

男気しか感じない…(笑)。

#11『ジ・エンペラー

キャッチーなリフで始まります。

今回はリズムが面白いな~。

こんなに1曲の中にドラムパターンが詰め込んであるのは『ラスト・イン・ピース』以来じゃないかな?

ニックの頃を凄い思い出すんですよね。

ドラマーとしては美味しすぎる(笑)。

サビ前のタムのズンドコと大佐の呪怨ボーカルがゾクゾク来ますよ。

大佐にレイン・スタイリーの亡霊が乗り移ってますよ。

#12『ラスト・ダイイング・ウィッシュ』

ここでオリジナル未収録の2曲目が登場します。

これを収録しないということが本作の充実ぶりを物語ってます。

これボツにするような曲じゃないですよ。

大佐にソングライティングの神が舞い降りていた時期なのでしょうね。

この曲でもキコのギターは歌うようにサビの裏で絡んできますね。

この手法って『リスク』の時にマーティがやった手法なんですよね。

大佐の政治家演説ボーカルがナイス(笑)。

#13『フォーリン・ポリシー

フィアーのカヴァー曲。

ん~?

輸入盤オリジナルではこれラスト曲(11曲目)なんですけど。

ん~?

サウンドがかっこいいから何やってもまあかっこいいんですが。

なぜ、これでラストを飾れると思ったんだ?

#14『ミー・ヘイト・ユー』

日本版ボーナストラックとして収録されていたナンバーです。

NWOBHMなナンバーですね。

まあこの曲がかっこいい!

「フォーリン・ポリシー!」言うとる場合か!

こっちを入れなさいよ、オリジナルに。

これがラストで良かったじゃん。

マシーンなリフにど迫力のドラミングが圧倒的。

これ、一番メガデス的じゃないですか?


はい、というわけで『ディストピア』を過去最長で語りまくってきました。

8500文字ですね(笑)。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

っていうかあなた変態でしょ(笑)?

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