柱の男(ジョジョ第2部)カーズ、ワムウ、エシディシ…それぞれの美学!
本記事はプロモーションを含みます。
全世界のJOJOを愛する皆さんこんにちは。
Simackyです。
今回は変わった切り口でJOJO2部をプレゼンします。
シリーズを通してゲスキャラが満載のJOJO。
そのゲスキャラの非人道的なまでの鬼畜っぷり、価値観のぶっとびっぷり、無様なやられっぷりはJOJOにおける『おしおきタイム』を、他の漫画では決して味わえないほどの爽快シーンにしていることは疑いの余地がないでしょう。
でもね、いつも敵キャラはゲスキャラというわけでもないんですよ。
たまに、いや、ごくまれに、『希少種』とも言えるほど高潔で誇り高い敵キャラが出てきたりします。
そして今回ご紹介する第2部には、そんな『希少種』がなんと!3人もご登場なさるんです!
カーズ、ワムウ、エシディシの『柱の男』3人ですね。
3人ともそれぞれの美学を持った彼らは非常に人間臭い魅力を放つんですね。
まあ、人気が高いこと高いこと!
当時のジャンプコミック巻末のファンからのお便り紹介コーナーでも、柱の男たちへのラブコールが非常に多く、どれだけファンにが愛されているのかに驚かされます(あと、ディオの復活を望む声もかなり多かった)。
本日はジョジョの奇妙な冒険第2部における敵キャラである『柱の男』達を語っていきますよ~!。
柱の男たちってどんな奴ら?サンタナとの関係性は?
柱の男たちとは究極生物と呼ばれ、1部でDIOが進化したあの吸血鬼の上位生命体になります。
なので、不老不死で日光に弱いという点は吸血鬼と同じ。
ただ強さが桁違い。
1部でキーアイテムとなった石仮面は柱の男たちのリーダーであるカーズが作り出しました。
目的は石仮面を使用することにより、弱点の太陽を克服すること。
しかし、通常の石仮面は人間を吸血鬼化させることはできても、彼らの体に日光へ耐性を作ることまではできませんでした。
そこで、ローマ法王が所有する『エイジャの赤石』を石仮面にはめ込むことによってパワーアップさせ、日光を克服しようとしているのです。
しかし2000年周期で眠りにつかなければいけない彼らは、眠りの時間が来てしまったため、エイジャの赤石を手に入れる前に眠りについてしまっています。
そして今回2000年の眠りから覚め、再びエイジャの赤石探しを始めたというわけですね。
この柱の男たち、それぞれのモード(流法)をもった実力的には横並びの存在として描かれます。
リーダーがカーズだからダントツで一番強いのかというと、意外にそういう描かれ方でもないのがおもしろい。
しかし、彼らの言動から関係性が見えてきます。
エシディシはタメ口なので、おそらくはカーズと同じ身分の高い一族に身をおいていた者か、それとも友人か?
ワムウは二人に対して敬意を払っていることから従者、もしくはボディガード的な役割であることが想像されます。
カーズは究極生物の一族に、太陽を克服することを提唱しましたが、一族から反発されたためなんと一族を皆殺しにしています。
このことからも究極生物の一族の中でもダントツで強くはあったみたいです。
それほどのカーズが『戦闘の天才』と認め、頼りにしていることからもワムウの戦闘力は3人の中でも最も強いのかもしれません。
これに対し、サンタナは謎に包まれています。
3人が初めから人間の言葉を理解しているのに、サンタナはまったく理解していなかったからです。
このことから、2000年前は3人と行動をともにしていなかったことが伺えます。
眠りから覚めた場所もメキシコとローマで離れてますしね。
ものの数分でシュトロハイムたちの会話から人語を覚えたことからするに、2000年前は生まれて日が浅く、あまり人間との接点がなかったのかもしれません。
けれどもジョセフとの戦いの最中、
「人間も進化したのか…」
みたいな台詞があるので、波紋使いとは初めて出会うが、通常の人間は食料として食べていたのかもしれませんね。
また、サンタナが特殊なのは日光を浴びても灰にならず石に戻って生き続けることができるということです。
カーズたちの方が明らかに強いのに彼らは日光で灰になってしまう。
「サンタナがなんだというのだ。やつは青っちろいガキ。番犬のような存在。我々とは比較にならん!」
とかカーズが見下した発言してましたけど、カーズ…
あんたよりサンタナのほうが進化してるよ?
っていうかシュトロハイムが勝手につけたサンタナって名前を何で知ってるんだ?
っていうツッコミはまあ、辞めておきましょう。
そんなマインドではJOJOと付き合っていくことはできませんよ!(笑)。
高潔なるリーダーカーズ!どうしてそうなった…?
まずは高潔で誇り高いリーダーであるカーズは石仮面を作った天才。
ワムウやエシディシのような体育会系のオラオラ系ではなく、非常に理知的な雰囲気があり、その意味ではDIOと似たタイプかもしれません。
カーズには『頭巾カーズ』と『ロン毛カーズ』がいます。
基本的にはずっと頭巾を被っており、登場したときこそ頭巾と腰巻きだけという
前衛的すぎるファッション
に身を包んでましたが、スイスで遭遇する時は人間の一般人男性さながらの格好をしてました。
この頃のカーズは非常にかっこいい。
例えるなら、5部のブチャラティのような部下想いのキャラというか。
表面上は怖いけど、『奥に優しさを持ってます』的な。
スイスで子犬が車に跳ねられようとするのを、得意のカッターで助けたり。
エイジャの赤石をシュトロハイムから奪いに来るシーンでは、死を賭して赤石を送ってくれたエシディシに報いるために、異常なまでの執念を見せたり。
極めつけはジョセフVSワムウ戦。
ワムウを心配しながら戦いを見つめるカーズ。
「ヮ、ワムウ!それだけは!それだけはやめるのだぁ!」
「しかしその無惨なる姿!美しいぞ!」
「やっと終わったか…」
冷や汗ダラダラ流しながら、ワムウの身を案じる上司カーズ。
めっちゃいいヤツじゃない?
まるで『理想の上司』そのものではないですか。
このあたりの描写からも非常に仲間を大切に思っていることが伺えます。
『非情なる究極生物』という先入観があるだけに、このギャップがたまらないんですよね。
うん。いいよぉ。
『高潔な誇り高さ』を感じるねぇ。
そしてワムウ戦が終わり、リサリサとの戦いが始まるとここから『ロン毛カーズ』になります。
しかし、ここから全国のカーズファンを奈落の底に落とす展開を見せます。
なんと!
リサリサとの戦いでは
影武者を使ってリサリサをだまし討ち。
「フン!くだらんな~~~1対1の決闘なんてな~~~っ」
あ…あれ?か…カーズさん?
そして問題のシーン。
気を失ったリサリサの足をさすりながら
「ウィンウィンウィンウィン!」
な、なんなんだ?
まるで
『金田一少年の事件簿』のラストで犯人だと見抜かれた人が、いきなり開き直った時みたいなこのキャラ変は…。
これには全国のジャンプ読者が、開いた口が塞がらなかったでしょう。
しかしね、これは『仕方がないこと』なのです。
このJOJOというマンガでは、どんなにそれまでかっこよかった敵キャラでも
やられる前は大抵ゲスキャラになる
という宿命から逃れることはできません。
これは神(荒木先生)がお決めになったことなのです。
DIOだろうがカーズであろうが神(荒木先生)の摂理に抗うことはできないのです。
もうこれはお笑いで言うところの『フリ』みたいなものでして、ゲスになった瞬間
「あ、そろそろ主人公が勝つぞ」
というある種のJOJOのお約束なんです。
「あ、あれ?誇り高いっていう話は?」
と思ったそこのあなた。
これはノーカウントにしようじゃありませんか。
これは神(荒木先生)のご意思であって、カーズに非はありませんから(笑)。
絶対に嫌いになれないエシディシ
続きましては高潔で誇り高いエシディシです。
私は大好きですね~。
登場シーンで好きになった人多いのでは?
いきなりダイナマイト飲み込んで「ドモン」ですよ?
なんだこのビックリ人間コンテストのようなノリは(笑)。
おそらくこのシーンで男性読者の8割はエシディシが好きになります。
3人の中では登場期間は一番短かったものの読者に強烈な印象を与えたエシディシ。
奇怪なルックスもさることながら、やることなすことが常人の思いもよらない行動で意表をついてきます。
ジョセフとの『孫子の兵法合戦』とも言える駆け引きは手に汗握るものがありました。
すごいレベルでの騙し合い。
心理戦を得意とするあのジョセフですらも逆に心理面で追い詰められるという見ごたえのある戦いでした。
「孫子の兵法書だろう?それならオレも知っている」
え?知ってんの?
エシディシって本とか読む人なんだ。
その顔で?
そんな意外に知的な部分を垣間見せたかと思えば、腕を切り落とされると泣きじゃくるんですよ。
この泣いているシーンってわざわざ
ジャンプ見開き2ページ
も使ってやることだったのか?
どんだけ破格の待遇?
小学4年生の私はトラウマになりそうなほど不気味だったんですけど。
で、泣き終わると
「ふー、スッとしたぜ」
なんてスッキリした顔しやがるんだ。
国語辞典で『スッキリ』って調べてこの顔が出てきたら妙に納得してしまいそうじゃないか。
まるで便秘がちの主婦が1ヶ月ぶりにお通じがあったかのような清々しさです。
なんだ、効果音まで『スッキリ』って(コーラックのCMやってんのか?)。
肉体戦ならともかく、心理戦ではあのカーズさえも手玉に取ったジョセフのお株を奪う『心理の読み』を見せたのは後にも先にもエシディシのみです。
荒々しさと知的さ、そしてどこか憎めない愛嬌がある独特のキャラでしたね。
なんかジョセフとの戦いをご機嫌に楽しんでますもんね(笑)。
ちなみにこのエシディシ戦、私の中では全シリーズで5本の指に入るほどの好勝負です。
うーん、でも自分で言っておきながらなんですが…
ここまで2人とも高潔でも誇り高くもなくね?
”漢”ワムウの美しき生き様
最後は高潔で誇り高いワムウですね。
この人はホンマモンですよ。
彼は期待に違わぬ高潔で誇り高さをまざまざと見せつけてくれるでしょう。
最初の遺跡でのジョセフとの対決、シーザーとの対決、
闘技場でのジョセフとの最後の決着、と3度の戦いがどれも屈指の名勝負。
特にシーザーが解毒剤のピアスをシャボン玉でジョセフに送り届けようとするシーンは泣けます。
奥義・神砂嵐をくらい瀕死のシーザーが、人生の最後に何かをやり遂げようとするその『死に様』をしかと見届けるワムウの表情にしびれます。
この時の表情がおっとこ前なんですよ。
相手が人間と言えど、ここまで立派に戦った戦士として、最大の敬意を払っています。
このシーザーの最後のシーンの感動は、ワムウの存在無くしてはありえません。
敬意を払った上で『体を奪おうとする』第1部の誰かさんに見習ってもらいたいくらいです。
「苦痛は与えん!それが我がライバルへの最後の礼儀ィ!」(デ○オ氏)
そしてジョセフとの最終決着では、最後まで戦いの中に価値を見出す生き様を貫きます。
「オレは最初から究極生物などどうでもよかったのだ。この掟さえ貫いて朽ち果てれればな」
『見苦しく生き抜く』ことより『誇りの中に死ぬ』ことにこだわるワムウの死に様には『美学』を感じたものです。
『究極生物』に固執し、生き抜くためには美学もへったくれもない誰かさんとは大違いです。
「このカーズの目的はあくまでも赤石!あくまでも究極生物になること!最終的に勝てばよかろうなのだ~!」(カ○ズ氏)
はい、というわけで本日は高潔で誇り高い柱の男たちを語ってきました(うち2名は怪しかったけど)。
どうっスか?
第2部読みたくなってきたでしょ(笑)。
そういう方には是非とも電子書籍のカラー版で読んでいただきたいので、末尾にリンクを貼っておきますね。
それではまた!