アンジェラ・アキTour2025-Eleven- セットリスト公開 熊本城ホール公演(2025.7.26) 

どうもSimackyです。

先日、「アンジェラ・アキTOUR2025-Eleven-」の熊本城ホール公演に行ってきましたので、今回はその感想をセットリストを公開しながらたっぷり語っていきますよ~。

熊本に来たのはなんど11年ぶり!!!

熊本城ホールなんてまだなかった頃の熊本市民会館時代です(笑)。

アンジェラ・アキTOUR2025-ELEVEN-に至るまで

今回のツアーはなんと「Concert Tour 2014 TAPESTRY OF SONGS -THE BEST OF ANGELA AKI」以来

11年ぶり。

そういうわけでツアータイトルでも「ELEVEN」となっているわけです。

11年前のツアーには「THE BEST OF ANGELA AKI」の副題がついている通り、ベスト盤に伴うプロモーションツアーでした。

実は2013年の段階で、2014年秋には無期限活動休止することを発表していたので、このツアーは引退ツアー、とまではいかないにしてもある種の「お別れツアー」的な意味合いはあったでしょう。

つまり、これまでの集大成となるツアーとなったわけで、ここで一つの区切りというか、「達成しきった感」が本人にもあったのかもしれませんね。

しかしそれはあくまで「自分自身の音楽を表現すること」に関してであって、彼女は音楽をさっぱりやめようと思っていたわけではないようです。

自分の音楽を作曲し、編曲し、リリースして、ツアーを回る。

という一連のサイクルからは一旦距離を置き、

「ミュージカルや映画音楽の分野を経験したかった」

という本人談ですが、これも表向きメディアにはそう公表していただけで、本心はどうだったのか微妙です。

これも今回のライブのMCで分かったことなのですが、どうも、

「もう自分に向き合う作業ができない、ピアノに向き合えない」

という壁にぶつかり、この先もこれまで通りの音楽活動を続けていける自信がなくなった、という意味も半分あったんじゃないのかな?

これってミュージシャンなら誰にでもあることで、ずっと追い求めてきた目標をひとまず達成した時に、

「じゃあ、次に登る山はどこだ?いや、もう目ぼしい山はないぞ?」

みたいな状況になるのかな、と。

だって、アメリカ時代から下積みがすごく長いアンジーは(デビューアルバムが29才?)、日本で見た椎名林檎の武道館ライブを見て

「私もあと2年であそこまで行く!!!」

ってやってきたわけじゃないですか?

で、それが実現できて、しかも毎年のように出来るようになった。

シングルもチャート1位、アルバムもチャート1位。

おそらく、下積み時代に夢描いた全てを実現し尽くしたんだと思います。

そうなった時に、ふと立ち止まると自分のお腹には新たな生命が宿っている。

人生の分岐点ですよね。

さぁどうする!?

音楽を続けていくか?やめるか?それとも全く違うジャンルに挑戦してみるのか?

そして彼女は一旦は行動します。

「よし、まだちょっとは興味のあるミュージカル音楽ってのをやってみっか!」

で、アメリカの音大に2年間留学し、一旦は帰国。

そして東京ディズニーシーのミュージカル音楽を担当します。

でも、その後は別段ミュージカルや映画音楽にがっつりたずさわってもいません。

これまた今回のMCで判明したことなのですが、息子が音楽をやっている母親を知らずに育っているくらいなので、ほぼ音楽活動はしていなかったものと思われます。

楽曲提供も盛んにやっていたかというと、鈴木雅之とか鈴木瑛美子にちょっと提供したくらい。

つまり、ここまでの話をまとめると、

11年前の全国ツアー以降、アンジェラ・アキは実質的に引退状態にあった

ということが言えます。

先日記事にした森高千里と同じく!?

やはり出産・育児というタイミングは女性アーティストにとって、今後のミュージシャン人生を根本から考え直すタイミングだということです。

YOSHIKIみたいに、Xというバンドは活動していないけれども、本場アメリカのロサンゼルスで作曲業、プロデュース業にて名を挙げ、最後はゴールデングローブ賞の主題歌を作曲するまでに至った、みたいなことはないみたい。

えっ!?そうだったの!?

ですよ、ホントに(笑)。

あっちでめっちゃガンガンやってるのかと思ってたでしょ、皆さん?

私もてっきりそうなんだと思ってました。

そのうちディズニー映画の主題歌とかもやるのかな、と。

それだけの才能を見せつけてきたアンジーなんだから、そう思われても当然です。

けど、実情はそうではなく、育児に専念してほぼ専業主婦みたいになっていたのかな?と。

今回のMCを聞いている限りでは、どうもそうとしか受け取れないというか。

で、どうも2年くらい前に、それまでは否定して見て見ぬふりをしていた己の中のネガティブな感情と向き合ってみた、と。

それを乗り越えるために、自分と向き合って、引退以来初めて真剣にピアノに向き合った、と。

その時に出来た曲が未発表の

『BLOOD RIVER』(血の川)。

今回のツアーでは熊本で初お披露目。

2026年明けにリリース予定のニューアルバムに収録予定の曲とのこと。

身長が高い低いとか、肌の色が遺伝するように、『心の傷』も遺伝しているのではないだろうか?

そんな内容を歌っている曲。

かなり暗めの曲です。

アンジーはおそらくこんな暗い曲をライブであるのは初めてだろうと思われます。

この曲を作ったことで、彼女は10年間失っていた自分自身を取り戻し始めます。

そして『この世界の片隅に』というミュージカル作品に出会います。

漫画原作、アニメ、ドラマ化もされた太平洋戦争中の日本が舞台の物語。

このミュージカルへの提供曲を自分で歌ってアルバム作品にしたものが

アンジェラ・アキSings「この世界の片隅に」

です。

アンジーの復活作としては会心の出来です。

なんていうか、もはや“怨念”がこもっているとさえ言える、魂の音楽です。

本人もこの出来にはかなり達成感があったのでしょう。

「やっと自分自身に戻ってきた!自分を取り戻した!もう私は私を捨てない。自分自身を絶対に失いたくない!」

そういう思いを曲にしたのが、2025年の新曲

『Pledge(プレッジ)』

です。

アンジーは毎日夕方に学童の迎えに行くそのへんのママから、アーティスト・アンジェラ・アキとしてカムバックするのです。

そういう経緯を経て、今回のツアーが始まるのですよ、あなた。

どうです?

めっちゃ楽しみになってきたでしょう(笑)。

まだ行こうか迷っているそこのあなた!

今からでも遅くありません!

カムバックしたアンジーをしかと見届けるのです!

セットリスト公開

今回の熊本城ホール公演は以下のセットリストです。

1.『この世界のあちこちに』(『この世界の片隅に』収録)

2.『This Love』(『HOME』収録)

3.『心の戦士』(『HOME』収録)

4.『ポラリス』(鈴木雅之に提供した曲)

5.『端っこ』(『この世界の片隅に』収録)

6.『自由の色』(『この世界の片隅に』収録)

7.『記憶の器』(『この世界の片隅に』収録)

8.『愛の花』(あいみょんのカヴァー)

9.『Blood River』(次作アルバム曲候補)

10.『輝く人』(『Life』収録)

11.『Rain』(『HOME』収録)

12.『手紙~拝啓十五の君へ~』(『ANSWER』収録)

13.『始まりのバラード』(『WHITE』収録)

14.『Pledge』(2025年5月新曲)

15.『サクラ色』(『Today』収録)

16.『HOME』(『HOME』収録)

今回のツアータイトルにはアルバム『この世界の片隅に』の文言が入っていなかったので、予想はしていたのですが、やはり『この世界の片隅に』のプロモーションツアーではないようです。

セットリストを分析してみると『この世界の片隅に』『HOME』から4曲ずつ、『TODAY』『LIFE』『ANSWER』『WHITE』から各1曲ずつ、カバー曲1曲、他のアーティストへの提供曲1曲、新曲1曲、未発表曲1曲、という構成になります。

『この世界の片隅に』からもあと1~2曲はやって欲しかった、というのが私の本音なのですが(笑)。

 

 

 

 

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