『ワンス・イン・ア・ライブタイム 』ドリーム・シアター  デレク・シェリニアン最後の参加作品

どうもSimackyです。

本日はドリームシアターが1998年にリリースした2作目の公式ライブアルバム『Once in a Livetime』を語っていきますね。

このジャケかっこよくないですか?

かっこいいんで好きなんですけど、もし

「状況がちょっとよく分からないジャケ選手権」

とか開催された日にはかなり上位に食い込んできそうですけどね。

「じいさんの頭の中開けてみたらコロシアムになってた」

って、いやそれどんな状況!?

デレク・シェリニアン期のライブ盤

まだオリジナルアルバムを4作しか出していないバンドととしては異例のペースでの2作目ライブ盤です。

今回はパリでのライブです。

おフランスでございますよ。

前回はイギリスのマーキーだったから2作続けて?

いえ、「ア・チェンジ・オブ・シーズンズ」に収録されたカヴァー曲もイギリスでのライブ音源だったので3作続けてヨーロッパなんですね。

初期のドリームシアターはヨーロッパから人気が広がっていったと言われますが、こういうところから自分たちの支持基盤への思い入れが感じられますね。

それでは時系列を追っていきましょう。

前回のライブ盤は1993年『ライブ・アット・マーキー』で、その時はキーボーディストがケヴィン・ムーアでした。

そのケヴィンは翌年1994年3作目『アウェイク』完成と同時にバンドを脱退。

ジョーダン・ルーデスを替わりに誘いますが、断られたためデレク・シェリニアンが加入。

そしてデレク初参加となる作品が1995年のミニアルバム「ア・チェンジ・オブ・シーズンズ」でした。

1997年には4作目のオリジナルアルバム「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」をリリースし、その後1998年のツアーを収録したものが本作になります。

ちなみにこのツアーを最後にデレクからジョーダン・ルーデスに交代し、5作目「メトロポリスパート2」が制作されます。

なので、デレク・シェリニアンのプレイを聴けるのは「ア・チェンジ・オブ・シーズンズ」「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」と来て、本作が最後となります。

収録内容

本作は1998年のライブなので、タイミング的には直近である「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」「ア・チェンジ・オブ・シーズンズ」がメインに収録されていますが、「アウェイク」からもたっぷり収録されているのが個人的に嬉しいところ。

内訳は1作目「when dream ~」から「YTSE JAM」1曲、2作目「イメージズ・アンド・ワーズ」から4曲、3作目「アウェイク」から4曲、4作目「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」から5曲。

そして23分ある大作の「ア・チェンジ・オブ・シーズンズ」は序盤2曲、中盤1曲、ラスト1曲と4回に分けて14分ほどが演奏されます。

全部はやんないです。

そして3人のプレイヤーによるソロですね。

新キーボードのデレク・シェリニアン、マイク・ポートノイのドラムソロ(「YTSE JAM」に挟み込む形で)、そしてジョン・ペトルーシのギターソロです。

デレク、マイクは短いのですが、ペトルーシだけ長い(笑)。

本作の聴きどころ

23曲2時間34分もあるため、全部を解説していたら日が暮れてしまいます(笑)。

なので、今日は私がビビッときたところだけかいつまんでお話します。

まず序盤のハイライトは「テイク・ザ・タイム」でしょう。

もともと大好きな曲だったし、サビの部分をラブリエがオリジナルよりさらにハイトーンで歌い上げるところには興奮しました。

デレクのキーボードもアレンジ変えてあって◎(うるさすぎって声もあるけど)。

しかし、驚くのはラスト!

「な、なんだこのフレーズは!?めっちゃ聴いたことあるんだけど誰だっけ!?」

しかし、ドリームシアターのイメージとかなりかけ離れたイメージなんだけど…。

そう、なんとブルース・サザンロックの大御所レイナード・スキナードの名曲「フリーバード」のラスト部分のギターソロが始まります。

これがヤバい。

どこまでも際限なくテンションが上がって行くあの盛り上がり。

「テイク・ザ・タイム」を食っちゃってます(笑)。

そしてそこからのツェッペリンリフで締め。

いや~、これは楽しい!

「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」収録の2曲も特におすすめ。

まず「ジャスト・レット・ミー・ブリーズ」がかなりかっこいい。

原曲もかっこよかったんですが、ライブはこのスピード感がいいですよね。

これって、もし原曲聴いたことない人が「フォーリング~」に収録されていることを知ったら、「フォーリング~」を見直すと思うんですよね。

それくらい「フォーリング~」は良くないイメージがついているので。

そして中盤に配置された「テイク・アウェイ・マイ・ペイン」がなかなかに聴かせます。

全カタログの中でも「フォーリング・イントゥ・インフィニティ」を異色の作品たらしめているこの曲ですが、ライブではさらにアレンジがされています。

なんとアコースティックバージョンがほどこされ、なのに南国情緒さは失われることなく、そこに極上のサックスがしびれます。

一体何者なんだこのサックス。

もともとかなり好きな曲でしたが、ライブでは浮きすぎるから演らないものと踏んでました(笑)。

しかしこの完成度の高さにはやられました。

4作目「フォーリング~」からの楽曲って3作目「アウェイク」同様に、音の隙間の多いプロダクションというか、あまり作り込まれないままリリースされている印象が強かったので、ライブになるとガラッと凄みを増すというか。

どの曲もヤバいですよ。

お見事!

そして後半の聴きどころは何と言っても最後に配置された2曲でしょう。

「ラーニング・トゥ・リブ」が4分程度の省略版ではあるのですが、原曲キーそのままで歌い上げるラブリエのボーカルは圧巻だし、観客大盛りあがりの大合唱からのメドレーでそのまま「チェンジ・オブ・シーズンズ」に持っていく流れはさすが。


はい、というわけで今回は『 Once in a Livetime』を語ってきました。

ジャケのインパクトの割にライブは奇をてらったものではなく、ありのままのライブを包み隠さずまるごとパッケージングしてあり、その長さは2時間半(笑)。

前回のライブ盤「ライブ・アット・マーキー」の軽く倍はあろうかというボリュームです。

お腹いっぱい楽しんでください!

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