ハリウッド公演でラストロックスターズが実力の片鱗を見せた!?最終公演を含めたツアー全体を解説

どうもSimackyです。

本日はラストロックスターズの最終公演であるハリウッド公演をYou Tubeで観た感想を語っていきながら、今回の公演全体を通して感じたことなどを解説していきますよ。

まだ見ていない方はこちらをどうぞ。

今回はなんと日本・アメリカに関わらず撮影オッケーだったみたいで、東京公演が終わるなり、オーディエンスアングルがいくつかアップされてはいたのですが、最終公演となったハリウッドパラディアムはプロアングルでアップされてました。

なのでかなりのクオリティが楽しめます(音と画像が少しずれているのが玉にキズですけど)。

これを観る前は東京ガーデンシアターのオーディエンスアングルを見ていたのですが、まだ手探り状態で演っている感じで、ヒヤヒヤしながら見守っていたのですが、今回のハリウッド公演はお見事でした。

かなりの見応えだったし、早く正式音源を聴きたくてしょうがない衝動に駆られるほどだったので、いてもたってもいられずブログにぶつけます(笑)。

ハリウッドパラディアム公演 セットリスト

1.オープニング~新曲①『The Last Rockstars』

2.新曲②『6or9』

3.新曲③『Messiah』

4.新曲④『Here‘s the Love』

5.『Beneath the skin』(Xjapanカヴァー)

6.SUGIZO&MIYAVI guitar battle

7.バイオリンソロ~新曲『Folly』

8.新曲⑤『Hallelujah』

9.YOSHIKI drumsolo~piano solo

10.Born to be free(Xjapanカヴァー)

11.『Honey』(HYDEカヴァー)

12.新曲⑥『Up&Down』

13.『Bang』(MIYAVIカヴァー)

14.『Red Swan』(YOSHIKIカヴァー)

15.新曲⑦『Psycho Love』

16.新曲⑧『Shine』

17.新曲『The Last Rockstars』~カーテンコール

※太字は結成してから描き下ろしたものを全て新曲扱いにしています。

正式に配信リリースされているのは『The Last Rockstars』のみです。

新曲に割り振っている番号は新曲数を数えるために便宜ために入れているだけで、制作順とは関係ありません。

 

アルバムリリースがない状態でのライブ

ラストロックスターズはまだアルバムをリリースしないまま、先にお披露目として今回の日米公演を行っているため、お客さんは曲を知らないまま聴いているのが通常のライブと違うところですね。

紅白でも演奏された『The Last Rockstars』はストリーミングでも配信されていますが、他の曲は基本的に知らない状態で観ている思います。

しかし、先に終わった東京公演の動画がYou Tubeにアップされているため、それらで予習して来た人も見受けられるのが、最終日であるハリウッド公演のおもしろいところ。

HYDEが観客席へマイクを向けるとちゃんと歌っている(笑)。

嘘でしょ!?

いやいやいや、歌詞は?

どうやって覚えたの皆さん?

ほんと、その情熱には頭が下がります。

さて、今回の公演で皆さんが一番気になっていたことは

『公演までにどれだけの新曲が準備できるのか?』

という点だったのではないかと思います。

各メンバーが自分のソロ・プロジェクトなりバンドを抱えている人たちです。

SUGIZOなんてソロとXとLUNASEAとこのプロジェクトですよ?

どうやって時間を工面するんだと心配だった人は多いのかなと。

しかも電撃的な記者会見(11月)から3ヶ月くらいしかなかったわけだし。

このラストロックスターズの前身となるS.K.I.N.では、アニメエキスポのライブで4曲しか新曲ができていなかったので、今回もそうなることを私も危惧してました。

しかし、驚いたことに今回は2倍以上の8曲

これには驚きました。

揃えてきてくれましたね~。

もちろんセットリストの半分程度なのですが、これは今回の公演の状況からするとベストの曲数とも言えます。

ライブっていうのは基本的に知っている曲だからこそノれるんであって、知らない曲というのはお客さんとしてもノリづらい。

想像してみてください。

20曲くらい初聞きの新曲だったらそれはそれでしんどいはずですから(笑)。

やっぱりたまには知ってる曲が欲しくなる。

知ってる曲を演ってくれると安心するんです。

そこにXや各メンバーの曲のカヴァーを入れたり、ソロコーナーを作ったりして見せ方を変えたり緩急をつけたりしている。

逆にこっちが多すぎると

「既存の曲に頼りすぎじゃね!?何のためのバンド結成なんだ?」

っていう声も上がると思うので、これくらいがいいバランスに感じましたね。

しかしまあ、5曲のカヴァーが多いか少ないかの賛否は分かれるでしょうが(笑)。

カヴァー演っても知らない人は知らないから。

いろんなファンが混在しているから。

今回のツアーの何が特殊かって、実は

『ラストロックスターズのファンが不在』

という状況なんです。

ここすごく大事なポイントなんですが、まだアルバムを出していない状態でライブをやるってそういうことなんですよ。

分かりやすく言うと観客席では『フェス』みたいな状況が起きてる。

私のようなXファン、HYDEについてきたラルク/VAMPSファン、LUNASEAファン、MIYAVIファンと言った具合にバラバラのファンたちが混在している。

だから、Xファンの人は『Born to be free』にノレるけど、他のファンたちはノレれない、といったことが起きる。

なかなかの難易度の中でやっとるわけです。

だから、MCを割とみんなで協力してやっているというのはあると思います。

ヴォーカルなのでメインでMC担当するHYDEの心中をお察ししますが、その意味では日本より海外の方がやりやすかったでしょうね。

海外ってみんなで一体感を求めるっていうより、それぞれが勝手にガヤガヤ騒ぐ、みたいなノリ方をしますからね。

ベーシストは不在のままでやるのか?

これもおそらく2番目くらいに皆さんが気になっていたことではないでしょうか?

私はヘルプメンバーは入れないと踏んでましたが、やはりそうなりましたね。

『日本が誇るビジュアル系の雄たちがスーパーグループを結成』

していることが一つの『売り』なので、そのポイントがブレるようなセッションミュージシャンはステージに立たせないはずですし、彼らと同格の誰かを入れるのであれば結成時点で加入させているはずですから。

となると、誰かがベースを担当するか?打ち込み等を取り入れるか?ということになるのですが、後者になりましたね。

ベースはドラムンベースなどの打ち込みや、SUGIZOが7弦ギターを弾くことで低温部分が薄くならないようカバーしてます。

というより、ベースだけではなく、EDMの打ち込みを流しながらYOSHIKIの生ドラムを重ねている曲もありますし、コーラスも流してますね。

メンバーが誰もコーラスしていないときでも女性コーラスが聞こえてくるので。

「ロックは生演奏で勝負だろ!?」

という価値観は完璧に捨て去ってます(笑)。

賛否両論はあるでしょうが、私の個人的な意見としては全然『あり』だと思いますね。

なぜなら、彼らの今後の音楽の方向性にEDMとの融合も含まれているように感じたからです。

別にこのバンドはX,LUNASEA、ラルクといった既存バンドの延長でもなんでもない新しいバンドのわけだから、別にハードロックでなくてもEDMでもポップでもなんでもありなんですよ。

ただバンド名がこれだから著しくロックから逸脱する訳にはいかないでしょうけど、まあ、本来ロックってかなり広義のものを含んでいるので寛容にいきましょうや。

個人的にはノンジャンルでやってもらって全然いい。

逆にいろんなものをごちゃ混ぜにして彼らにしか生み出せないものを作ってもらわないとですね。

この公演の見どころ

SUGIZOとMIYAVIのギターバトル

すんごいギターバトルです。

S.K.I.N.の時は多分やってなかったんじゃないかな?

MIYAVIはソロではこういうのは結構演っているのを以前から知ってはいたのですが(布袋寅泰とかと)。

SUGIZOの即興演奏なんて初めてみましたね。

Xの時にPATAとやっていたのはこんな凄まじいものではありませんでした。

SUGIZO先生は芸術的なギターソロを作り上げるお人なんですが、その瞬間の感性でギターを引くタイプでは一見なさそうに見えますよね?

SUGIZOの自伝読んで判明したんですけど、LUNA SEAが解散している期間中にジュノ・リアクターのツアーに参加したり、自身のジャズセッションプロジェクトであるSHAGなどでかなりディープな即興演奏を磨いたみたいです。

道理で場数踏んでる感があると思った。

打ち込みビートを流しながらなので、通常のギタリストのソロコーナーよりグルーブが出ててかっこいいんですよね。

お互いがお互いを刺激しあって…というよりはMIYAVIがSUGIZOを挑発して、SUGIZOが先輩の意地を見せるからでなんかもうすごいことになってます(笑)。

ミュージシャン同士の化学反応って本来こうしたものを言うんでしょうね。

必見ですのでここだけは見逃さないように!

HYDEのヴォーカル

私はL’Arc~en~Ciel時代のHYDEに関してはヒットシングル程度しか知らないし、ソロ名義やBUMPSに至っては全く聴いたことがありませんでした。

「え?こんなラウドな感じで歌える人だったんだ!」

これが率直な感想ですね。

ハードロックを歌い慣れているというか、貫禄が半端なかったです。

『レッドスワン』を『進撃の巨人アニメ』で聴いた時、

「YOSHIKIの世界観をTOSHI以外の人がこんなに表現できるなんてすげぇな…」

と思ったものですが、今回のハリウッド公演ではそれをさらに超えてきましたよ。

特に『レッドスワン』でのシャウトは凄まじく、あまりの音圧にこれ半分音割れ起こしてない!?

どんだけ?

感情移入度が尋常じゃないし、この公演で喉が潰れてもかまわないというほどの気合を感じました。

スピリッツがガンガン伝わってくるというか。

不覚にもボロボロ泣いてしまいました。

こんなヴォーカリストをこれまでノーチェックだったことがもったいなさ過ぎて、今モーレツな勢いでVAMPSから聴き始めたとこです(笑)。

YOSHIKIのドラミング

今回のYOSHIKIのドラミングに関しては長年のファンとして、いえ、ドラマーYOSHIKIの背を追いかけてきたものとして、辛口にならざるをえないですね。

Xの頃から首に爆弾を抱え(ヘルニア)、ついには手術するまでになったYOSHIKI。

いかに治ったとは言え、かつてのドラミングを復活させるのはリスクが高すぎるのでしょうか?

ここに来て、あのYOSHIKIが代名詞とも言えるツーバスの大型ドラムセットを辞めます。

「これがあのYOSHIKIのドラムセット!?」

彼に憧れ、彼のドラミングを追い続けてきた私としてはかなり衝撃でしたよ。

紅白の時だけと思っていたら、ライブもこれでやるとはかなり驚きました。

この変化の理由はいくつか考えられます。

●首の痛みがいつ再発するか分からないので、これ以上のことは実際問題できないという可能性。

●YOSHIKIがかつてのようなドラミングはもうやりきったと感じ、小型セットでのアプローチを追求していく意思がある可能性。

●手術以降にまだ手の痺れなどが残っていることから、今後体調を見ながらギアを上げていき、いずれは元のスタイルに戻す可能性。

できればもとに戻ってほしいものですが、正直、私にも分かりませんん。

HYDEは

「ドラムを叩いている、ロックしているYOSHIKIさんを観たい。もうそれができる時間はわずかしか残されていないので最後にやりませんか?」

みたいなことを言ってYOSHIKIを引っ張り出したわけですから、このままでは物足りないと感じるのではないでしょうか?

今回のプレイはおそらく多くの方が期待するYOSHIKIのドラミングとはかけ離れていいるからです。

ドラムって音数が多ければいいわけではないし、派手であればいいというわけではないです。

小型セットには小型セットの良さがあり、アプローチの仕方がある。

3点セット(1タムタム1フロアタム1スネア)で唯一無二の個性を出しているドラマーもたくさんいます。

しかし、今回のドラミングは

「YOSHIKIの特徴がなくなった」

だけであり、それに変わる魅力的な何かがあるようには感じませんでしたね。

Xの時のような

『良くも悪くもYOSHIKIに合わせる』

といった本能のドラムで突っ走る強引さもなく、打ち込みに依存しているようにさえ見えてしまいます。

1990年代に『ダリアツアー』が首の痛みで中止になった際は、その後にギプスをつてていたとは言え、筋肉隆々で完全復活していたので、今回もそうであることを願います。

3人のメンバーがあれだけの個性を発揮しているのだから、これにYOSHIKIのドラマーとしての個性が加わることが最後の1ピースになるのではないでしょうか?

その時がラストロックスターの真価が発揮される瞬間です。

YOSHIKIのドラムは上手い下手ではありません。

そこを語っているのは論点がずれてます。

それはhideのギターが上手いか下手かといっているのと同じです。

YOSHIKIのドラミングの真価は唯一無二の個性であり、ハートに訴えかけてくるものがある。

ドラムセットが大型だろうが小型だろうがそこは大した問題じゃありやしません。

1発1発に魂を込めるかのようなの大きなストローク。

メンバーのケツを蹴り上げるかのようなバスドラミング。

首が痛いとかリハーサルの時間が取れなかったとか、そんなものはファンには関係ありません。

もとよりそんな言い訳をする人ではないと思うので。

今後に期待してますぜ、大将!!。

no music no life! 

”音楽なしの人生なんてありえない!”

Simackyでした。

それではまた!

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