テレビという宗教の崩壊simackyのつぶやき④
こんばんは
simackyです。
今日はジャニーズの報道に見る現代という時代の変化をぼちぼち呟いていきます。
こんなマニアックなサイト『ひよこまめ』なんかにたどり着いたあなたはすでに“ネット民“だと思われるので、おそらくもうテレビとかあんまり見ていないでしょう?
なのでこれから私が語ることなんかは
「何を今さら」
とも思われると思いますが、まあ、酒でもゆっくり飲みながら付き合って下さいや。
私もこの『つぶやき』のコーナーに関しては肩肘張らず、酒飲みながらダラダラ書いてますので(笑)。
さて、2023年はテレビ業界に激震が走りましたね。
元ジャニーズのカウアン岡本氏により暴露された驚きの事実。
ジャニー喜多川の性加害問題で、揺れまくるかつての帝国。
1960年代からかれこれ60年くらい続いていたというから驚きです。
もともと発端となったのは例の暴露系YouTuberガーシーのチャンネルに出演した際に、ガーシーから
「噂はオレも耳にしたことはあるけど、実際どうなの?」
と問いただしたところ
「事実です」
と。
で
「中途半端だと叩かれるから全部話して突き抜けちゃえば皆守ってくれるから言っちゃいな」
と煽ったことにより、かなり具体的で詳細な暴露が行われました。
ここで吹っ切れたのか、カウアン氏は正式に記者会見を執り行ない、この日本史上最大の性犯罪の実態が公の場に生々しくぶちまけられました。
しかし、ここで我々が目にしたのは『テレビの嘘』でした。
これだけのスキャンダルだというのにテレビがだんまりを決め込むさまは、我々一般人の目にかなり異常な状況に映りましたよね。
テレビ業界の人たちって平和ボケでもしてるんでしょうか?
沈黙してりゃどうにかなるなんて本気で思ったのかな?
「え?なんでニュースどころかワイドショーでさえ扱わないの?」
そら誰だってそう思いますよね?
ニュースならば、正式に検察が動かないと本人が喚き立てる程度では取り扱えないでしょう。
それは分かります。
けれどもワイドショーならば噂話程度の話に、普段からコメンテーター付けて好き放題しゃべり散らかしてきたわけじゃないですか?
それが一斉に沈黙。
芸能人の不倫やら、社会的にはどうでもいい痴話喧嘩レベルのことはあれだけ大々的に扱いながら、犯罪性まで疑われている案件を取り扱わない。
性犯罪の衝撃以上に私が衝撃を受けたのはこのことです。
長い間、テレビ業界という強力な体制の中にいると、決して沈まない船にでも乗っている気分になるんでしょうか?
もうたくさん穴が空いて今にも沈没しようとしているのに、誰もヤバさに気がついていない。
そりゃあテレビにも嘘があることなんて薄らぼやっと理解はしていても、ここまではっきりと露呈したことはかつてなかったでしょ。
いうても一応公共の電波ですからね。
嘘だけじゃなくてちゃんとしたこと報道している部分も確かにあるわけで。
「多少の間違いや偏りはあっても、特定の人に有利になるような情報操作をあからさまにはしないでしょ」
って思ってた人がほとんどではないでしょうか?
まだギリギリ、そこまでテレビを見放していたわけでもなかった国民に
「おいおい、ここまで酷いのかよ」
っと感じさせるほどには、今回のだんまりはひどかった。
だってカウアンの記者会見からネットで大騒ぎになっていたというのに、テレビが第一声を放ったのは何ヶ月後ですか?
ジャニーズが記者会見するまでほとんど動きませんでした。
ネット民であればさらに以前のガーシーチャンネルでの暴露時点から知っているわけです。
そのタイムラグは1年くらいにはなるんじゃないかな?
そうするとネットでは当然、どうしてテレビがだんまりを決め込むのかを説明する動画なんかが一斉に出回ります。
そこでテレビ業界の闇がまた明るみになるわけです。
ジャニーズは長年、競合となる他事務所のアイドルが目立たないようにテレビに圧力をかけ続け、完全にジャニーズだけが一人勝ち出来る状況を作っていた。
アイドルに関してはほぼ独占状態のため、ジャニーズのアイドルがテレビの視聴率に大きな影響を与えるほどの状況にまでなっていたと言います。
そうすると、テレビ局に対し圧倒的に有利なポジションにいるジャニーズは
「そんなことするならうちのタレントはあんたの局には出さないからね」
これを殺し文句に、色んな要望を通すことが出来るわけです。
もしくはそういうことを言われないようにテレビ局が勝手に忖度(そんたく)をしてきたわけですよ。
他事務所のアイドルを潰すことはもとより、キャスティングにもゴリ押しが効くし、なんなら事務所タレントの不祥事をもみ消すことなんてお茶の子さいさいというわけです。
多分、これらの情報を知った多くの人が長年感じていた“ある違和感“が頭をよぎったと思います。
例えば私の場合、昔テレビで見た番組が頭をよぎりました。
石原裕次郎を追悼する特番で、彼にゆかりのあるゲストとして石原軍団の渡哲也、舘ひろし、神田正輝、石原良純の4人が出演していたんですが、何故かその時売出し中のSMAPの中居と木村が出ていたんですよ。
バラエティではなくドキュメンタリー番組の雰囲気なので、ひな壇にタレントがたくさん座っているような番組ではなく、少数の裕次郎ゆかりの人物たちにじっくりコメントを求めていくっていうスタイルの番組のはずなのに、明らかに縁もゆかりもない二人が一緒に座っているんです。
大御所たちの中に、20歳かそこそこの若者が同席する様は
「え?この人たちってなんでいるの?」
ってすごく違和感を感じたのを覚えてます。
多分、これって今、日本中の皆さんの頭の中で
「あれはそういうことだったの!」
が起きてると思うんですよね。
「なんでワンオクってテレビ出れないの?」
「香取・稲垣・草薙の3人はどうしてテレビで見なくなったの?」
みんな何かしら頭をよぎってると思いますよ。
まるで長年トリックの分からなかったマジックの種明かしをされているような気分というか。
こうなってくるとピンチなのはNHKを始めとするテレビ局ですよね。
ジャニーズとズブズブの関係なので、一蓮托生です。
今後はどんどん出てくるでしょうね。
今回の暴露がどうして可能となったのか?
「そんなのはどうしてジャニーが生きている時に言わなかったんだ?」
という声もあるでしょうが、言ったら社会的に抹殺されるし(もしくは本当に)、裁判で勝とうがテレビには黙殺されてたでしょう。
それほどジャニーの力は絶対的だったので、彼がいなくなったことが一番大きな要因ではあるでしょうが、彼が生きていたとしてもかつてほどの力を現代で持つことは不可能なんです。
それはYou Tubeを始めとするネットを見ている人が多くなったからです。
近年ではネットの広告費はテレビを上回りました。
つまりテレビ局に金がなくなり、力が弱くなったということですよ。
テレビが弱体化すれば、当然そこを主戦場とするジャニーズも弱体化します。
だから今回の件はジャニーズもテレビもだんまりを決め込んでたのにもかかわらず、抑え込むことができなかった。
昔、ジャニーズの元タレントがベストセラーになるほどの暴露本を出した時は、それを名誉毀損で訴えたジャニーズに裁判で勝ったという事件がありました。
裁判で決着がついているということは、「強制性のある性犯罪が延々と行われ続けています」ということを司法が認定しているわけです。
しかもこれは少年(未成年)への性犯罪ですからね?
にも関わらず、警察はこの時動かなかったんですよ。
つまり、国家権力である警察に働きかけて握りつぶせるほどの影響力(政治力)をジャニーズは持っていたことになります。
それに比べたらマスコミを黙らせるくらいちょろいもんでしょう。
しかし、現代ではそこまでの力を持っていないんだと思います。
これってすごく健全なことで、考えてみるとテレビなんて世の中にこれほどある企業のうちのわずか一握りの企業が独占、もしくは寡占している状況なんだから、どれだけ危険な状況だったのかが今さら理解できたりします。
情報に関して第三者的な見地が抜けているというか。
ここまで情報を独占している業界というのはある意味『宗教の教祖様』みたいなもの。
情報の出し方で世論を操作できます。
日本みたいな国にあって、宗教のような役割を果たしてきたのがテレビだったんだと思います。
「テレビが宗教だなんてそれは極論でしょう」
と思われるかもしれませんが、似たようなものだと思ってます。
道徳も規範も常識も正義も悪も、この60年間はテレビが担ってきたと言っても良いんじゃないかな?
だって、テレビが
「この人が悪者だ!」
って言えば、ほとんどの国民がそれを信じてその人を叩きます。
テレビが
「この人はすごく性格がよくて成功するべくして成功しているんだ。」
と言えば、皆が偶像崇拝してきたわけですよ。
ジャニーズのタレント達なんてモロにそうでしょ。
テレビが生み出す『ストーリー』を全国民で『共有』しているという構図が宗教っぽいんですよ。
暴露本がベストセラーで100万冊売れようが、裁判所が性犯罪を認めようが、テレビが動いて『ストーリー化』しなきゃ世論は作られなかったんですよ、これまでの日本では。
まるで絶対的な教祖様じゃないですか。
というか洗脳装置みたいな。
そのテレビという宗教が崩壊し始めるきっかけ、という意味で非常に大きな出来事が今回のジャニーズ事件だったんだと思います。
本質的には同じ問題をはらんだ事件、つまりテレビの嘘が露呈するような事件はかつて何度もあったんだと思いますよ。
けれども、一般人にとって普段あまり馴染みのない企業や政治家がやらかした事件なんて、ほとんどの人があんまり興味がないわけで。
嘘は露呈してても皆が見てなかった、というか。
今回は、一般人にとってあまりにも身近な『テレビタレント』という世界でこれが起きてしまったことが大きい。
その事件に関係してる人たちが、全員、普段からお茶の間で目にする人たちなので。
ニュースとしての敷居の高さがぐっと下がるんですよ。
そのため皆がその情報にアクセスする機会が増えます。
そうなると、それらの情報に関するものはアクセス数、視聴回数が稼ぎやすいので、最近はガーシー以降、暴露系の動画が増えてます。
今、暴露系は金のなる木でしょうね。
今後はどんな『芸能界の闇』が出てくることか。
有象無象の『やから』もたくさん出てくるでしょうね。
こうなってくると情報は玉石混交(ぎょくせきこんこう)の状態になるわけで、さまざまな胡散臭い情報も飛び交います。
最近はあらためて、テレビには公共性と信頼性、情報のウラを確実に取りに行くだけの取材力、情報収集能力があったのだと感じる機会が多いです。
別にテレビを見直すわけではありませんが、そう感じてしまうくらいネット情報はお粗末だし、それを発信している人の信頼性が低いんだもん(笑)。
週刊誌に至っては論外ですが。
テレビは一応その筋のプロなわけですから、コンプライアンスにも一応のっとってます。
そらYouTuberの不祥事をニュースで見るたびに
「まあ、テレビなら少なくともこんなずさんなことはしないよな。それってほぼ素人の手口じゃないか!」
とか思うこともあります。
ネットっていうところは、もっと信頼性の高い情報とそうでないものとの整理がなされる必要をすごく感じます。
現在はまったく平等に並列なので。
『YMYL』とか言う次元の話ではなくて、もっと公的に信頼性を図れるものさしがないものか、と。
情報を個人が発信でき、公共の情報と同列に扱われるネット社会において、この『情報の信頼性の担保』は課題になってくるでしょうね。
しばらくはこうした爆弾クラスの暴露ネタは続くでしょうね。
で、昨日までは人気者だった人が、次の日には国民一丸となって手のひら返して集団リンチするっていうのが繰り返されると思います。
なんか良くない流れですね。
これって『人柱』か『魔女狩り』みたいですよね。
なんか世論があまりにも感情的に煽られすぎていると言うか、国民のフラストレーション発散の場というか。
だって嬉々として暴露して、嬉々として拡散して、嬉々として叩いてるじゃないですか?
なかなかに狂ってますよ、我が日本の皆さん(笑)。
さて、サザンの全アルバム個別解説も残すところあと2枚になりました。
これに加えて、桑田佳祐のソロアルバムを数枚書けばカテゴリー記事が20記事に到達するので、次にいこうかな、と。
そろそろLUNASEA書かなきゃです。
最近セルフカバーの「マザー」「スタイル」を2枚同時発売したので、LUNASEA記事のページビューがエライことになってきましたね。
これまでこのひよこまめのトップ3記事は長いことメタリカとドリームシアターとラストロックスターズだったのですが、先月辺りからLUNASEA記事が1・2フィニッシュ決めちゃいました。
嬉しいやら悲しいやら。
そろそろジョジョ記事が爆発してくんないかな!
一番魂込めて書いてんだから(笑)。
それではみなさん!
これからも『ひよこまめ』をよろしくお願いしますね…