『ティアーズ』X JAPAN最大のヒットシングル
本記事はプロモーションを含みます。
どうもsimackyです。
本日はX JAPANの楽曲
『ティアーズ』
を語っていきたいと思います。
『ティアーズ』が生まれるまで
Xは1989年リリースアルバム『ブルーブラッド』でのデビューから『1992年の東京ドーム3デイズ破滅に向かって』まで約3年間突っ走ってきました。
この『破滅に向かって』は一つの節目ですよね。
YOSHIKIがデビュー当初から掲げていた「アルバムセールス100万枚」は『ジェラシー』によって達成しましたし、「東京ドームでの公演」は日本人ロックバンドとしての初となる3日連続公演という偉業を達成しました。
しかし、同時にデビュー時からの黄金メンバーの1人であったTAIJIを失います(解雇)。
さらにはソニーとの契約が終了(1992年4月)することにより、デビュー時からディレクターとして彼らの成長を見守ってきた津田直士とも決別。
つまり、1992年という年は、長年の夢を叶えて頂点まで行き着いたと同時に、苦楽をともにした戦友との別れ=旧体制の崩壊が起きているんです。
ここで『アート・オブ・ライフ』のレコーディングとその後の海外進出(レコード会社の移籍)に向けて長期間の渡米に入ります。
しかし人気絶頂なのだから、いかにロスに住んではいてもやっぱり日本がXを放っておくはずがありません。
そんな中、1992年の紅白歌合戦にXは出演して『紅』を演奏するのですが、この時、テーマソングを依頼されたYOSHIKIが作曲したのが
『ティアーズ~大地を濡らして~』
です。
これを出演者全員で歌いました。
この時は各方面から大絶賛されて、YOSHIKIの作曲能力の高さが一般人に認知される最初の出来事だったと思います。
そしてアルバム『ダリア』の制作時にHIDEが提案したことで、『ティアーズ』をXの楽曲として作り上げることとなりました。
リリースされたのは大作『アート・オブ・ライフ』から3か月後となる1993年11月。
シングルとしては『セイ・エニシング』から久々となる約2年ぶり。
久々のシングルの上にとびきり級の名バラード、しかもクリスマスの1ヶ月前。
なので私の当時のリアルタイムの記憶によると、まるでクリスマスソングかのように、いたるところでこの『ティアーズ』が流れていたのを思い出します。
Xのシングルで最大の売上
長い間、Xがほとんど日本で活動していないこともあり、『ティアーズ』は爆発的に売れました。
この頃のXは外タレそのものの扱いを受けてましたね。
私なんかはまだ、Xファンになる直前でサザンが一番好きだったのですが、まわりの同級生たちは皆この『ティアーズ』を買ってました。
そのセールス枚数はXで最高の
83万枚
です。
最高とは言ってもミリオンセラーには届いていません。
チャートの成績は最高2位で、チェッカーズ解散してからこれまた久々のリリースとなる藤井フミヤのシングルがバッティングしたため、1位獲得はならずでした。
「紅」の頃から「シングルはラジオで流しやすいように短くてキャッチーでシンプルな曲でなければならない」という常識に真っ向から喧嘩を売ってきたXですが、「ティアーズ」はなんと10分半(笑)。
しかも最後のサビが終わってからアウトロが5分くらい続きます。
まったくボーカルも語りも入ってないアウトロが延々と続くのですが、これがずっとエンドレスで聴いていられるんですよね。
YOSHIKIのメロディセンスがなければ出来ない芸当ですよ。
10分半あるシングルが83万枚も売れた前例なんてあるのでしょうか?
HIDEやTOSHIが一番好きな曲
Xには『エンドレスレイン』を始めとして名だたる名バラードがありますが、その中でもこの曲が一番好きな人はかなりいます。
中でもメンバーであるHIDEとTOSHIが一番のお気に入りに挙げていることは特筆すべき点ですね。
YOSHIKIは自身のバラードでは『エンドレスレイン』を最高に位置づけており、「セイ・エニシング」でも「打倒エンドレスレイン」を掲げて作曲に臨んでいましたが、「ティアーズ」は限りなく「エンドレスレイン」に近づけた曲なのではないでしょうか?
インタビューでは「ロンギング」をいたく気に入っている発言ばかりしていましたが。
私個人としては「エンドレスレイン」に次いで2番めに好きなバラードですね。
ちなみに選挙のテーマソングに「フォーエバー・ラブ」を採用して、Xファンを公言していた小泉元首相は、実はこの「ティアーズ」が一番好きで、数年前にこっちを採用しようとした時に却下されて、数年後「フォーエバー・ラブ」が採用されたとの経緯があります。
却下されても再度提案する小泉さんもなかなか骨太なXファンですな(笑)。
4パターンのバージョンがある
この「ティアーズ」にはいくつかバージョンがあり、まずシングルとアルバムのバージョンは「X JAPANバージョン」と表記されてます。
これはもともと紅白に楽曲提供した「ティアーズ~大地を濡らして~」と差別化を図るための表記となってます。
シングルにはこの「X JAPANバージョン」とカップリングでクラシックバージョンが入ってます。
このクラシックバージョンも好きなんですよね~。
それから「バラード・コレクション」に入っているバージョンはアウトロが3分ほどカットされ、7分くらいにまとめられています。
ライブバージョンでは「セイ・エニシング」の時のように、最後のアウトロ部分にYOSHIKIの語りが入ります。
このバージョンも個別に見ると素晴らしいんですが、割とこのパターンが多すぎるので「え?また?」って思ったのを覚えてます。